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KEIRINグランプリ2020(競輪グランプリ)出場選手紹介⑧~新田祐大

新田祐大選手Twitterより(https://twitter.com/yudai_nitta/status/1226669443104825344

KEIRINグランプリ出場選手紹介

KEIRINグランプリ2020に出場する9選手を一挙紹介。第8回は、誰もが認める競輪界のスピードスター・福島90期の新田祐大を特集する。

デビューからの経歴

前史:デビュー~G1の舞台に上がるまで

高校・大学時代から多くの大会で優秀な成績を挙げ、技能試験免除で競輪学校に入学。デビューは2005年7月15日の函館競輪場(①⑦落)だった。A級時代は徹底先行を貫き1年半で6回の優勝を挙げ、2007年1月からS級に昇級する。

S級でもすぐにレースの流れに順応し、各地で勝ち星を量産。昇級から半年後の6月豊橋でS級初優勝を挙げる。その後も怒涛の活躍を見せ、2007年、2008年はS級で通算優勝9回。この間にG1初勝利(2008年競輪祭)、G1初決勝進出(2008年前橋寛仁親王牌、7着)、2度のヤンググランプリ出場(2007年5着、2008年2着)と着実に実績を積み上げ、デビュー3年目にして早くも競輪界トップクラスの実力を示した。

S級S班の座へ、G1初優勝は単発レース

2010年には大津高松宮記念杯(8着)、前橋寛仁親王牌(8着)、競輪祭(2着)と3度のG1決勝進出を果たし、獲得賞金上位でS級S班に選出される。この年はグランプリ出場こそならなかったものの、グランプリ前日に不出場組のS級S班9名によって争われるSSカップみのりを捲りで制し、G1初制覇を果たした。

その後、2013年にはG3・2回を含む8回の優勝、岸和田高松宮記念杯・京王閣オールスター準優勝、競輪祭決勝進出(4着)と1年間を通して安定した成績を残し、3年ぶりにS級S班に返り咲くと共に初のKEIRINグランプリ出場を果たした(9着)。

苦難を乗り越えて掴んだ初タイトル

上記の成績からも、いつG1タイトル(4日制以上)に手が届いてもおかしくないと目されていた新田だったが、ここで試練が襲い掛かる。2013年末のSS11騒動だ。

騒動について詳しい説明は省くが、日本競輪選手会から騒動の首謀者格と目された新田は、翌2014年5月から年内いっぱいの自粛欠場勧告が言い渡される(後に3か月に短縮)。新田はこの年伊東共同通信社杯を制していたものの、この欠場により高松宮記念杯、寛仁親王牌と2つのG1を棒に振ることに。獲得賞金でも次点となり、S級S班の座から陥落することとなった。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=1OZaeDUq4kg

それでも戦列に復帰してからは強烈なスピードで1着を量産。そして迎えた2015年の京王閣日本選手権で、その時は訪れる。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=XslWiTxxue8

最終バック6番手から捲った新田はじわじわと前に迫ると、ゴール前は平原康多、浅井康太と車体をびっしり並べてゴール。3人の着差が微差、タイヤ差という死闘を制し、念願の4日制以上G1初制覇を果たした。

説明不要のゴールデンボーイ

これを機に完全に一皮むけた新田は、同年の松戸オールスターも後続を豪快にちぎり捨て完勝。文句なしでグランプリ出場を決めた。KEIRINグランプリ2015は後方8番手から猛然と捲り上げたものの、1/2車身届かず準優勝に終わる。

2016年は名古屋高松宮記念杯を制しG1・4勝目。この年はリオデジャネイロ五輪出場を逃した年でもあったが、その悔しさを晴らすかのようにG1決勝の舞台に立ち続け、1年を通してハイレベルなレースを展開し続けた。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=DgBYjkvRn8I&t=350s

その後も2017年には岸和田高松宮記念杯を連覇、競輪祭を優勝。2018年は四日市全日本選抜、2019年には名古屋オールスターを制覇し、これまでに積み上げたG1タイトルは実に8つに上る。特に、2019年のオールスターは菅田壱道の先行を利し、渾身の番手捲りを放っての「ラインの勝利」だった。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=QSlnBgE5Nho

今年2020年は東京五輪代表に選ばれたものの開催が延期に。心身ともに難しいシーズンとなったが、6月以降のわずか7開催で、寛仁親王牌準優勝など賞金を積み上げ、キッチリとグランプリ出場を確定させた。

34歳のシーズンを迎えたが、その圧倒的なダッシュとスピードにはさらに磨きがかかっている新田。昨年もあと一歩のところでグランプリ制覇を逃したが、これで7回目の出場だけにそろそろ…という思いは当然強いだろう。同じ東京五輪代表の脇本同様、来年に控える大舞台の前に、ここで大きな勲章を手に入れたいところだ。

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競輪歴15年(みんなの競輪チーム 所属)

輪pedia 編集者兼ライターの「競輪歴15年」です。 長年培った知識を活かし、競輪に関する有益な情報を提供していきます。

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