佐世保競輪G3 決勝戦結果
佐世保競輪G3「九十九島賞争奪戦」は今日決勝が行われ、茨城107期の吉田拓矢が優勝した。吉田は2015年のデビュー以降、G3は初優勝となった。2着には新山響平、3着には須永優太が入った。払戻金は2車単が②⑨で2,520円(9番人気)、3連単が②⑨⑥で34,590円(95番人気)。
決勝戦回顧
初手は③村上義弘―⑦山口泰生―④笠松信幸―①山崎賢人―⑤小川真太郎―⑨新山響平―⑥須永優太―②吉田拓矢―⑧神山拓弥。赤板から②吉田⇒⑨新山の順で前を切り、そのまま⑨新山の打鐘先行。中団5番手に入った③村上、後方8番手に置かれた①山崎はいずれも捲り不発。最終2センターから②吉田が捲り追い込み気味に追い上げると、後ろではもつれて2名が落車。直線は粘る東北勢を②吉田が捕らえ切って優勝。⑨新山が2着に粘り、3着にはマーク⑥須永が入った。
直線は、デビュー当時からスーパールーキーとして注目と期待を集め続けてきた107期両者の一騎打ち。その軍配は、ここまでG3制覇が無かった吉田拓矢に上がった。
展開としては非常にシンプルなもので、後ろを取った両ラインが抑えると、別線の巻き返しは無く一本棒で回った。最大の疑問点は、打鐘で8番手に置かれた山崎賢人が一切巻き返す素振りを見せなかったこと。地元記念制覇というプレッシャーが、仕掛けを遅らせたか、それとも新山のペース配分の前にタイミングを逸したか…。新山をすんなり逃がしては、ナショナルチーム仕込みのスピードを以てしても8番手から捲るのはほぼ不可能。結局車はほとんど出ず、最終2センターで落車という何とも無残な結果に終わった。
一方で、新山は吉田に3番手に入られたものの、最終バックまで別線の巻き返しを一切許さないほぼ完璧な内容。番手の須永優太も必死で食らい付き、その逃げをアシストした。この決勝戦で一番内容が良かったのは、言うまでもなく新山だろう。
それでも、首尾よく3番手に入った吉田に展開は味方した。新山のスピードのおかげで後ろからの巻き返しも皆無だったことで、すんなりと3番手から捲れたのも大きかった。後ろの神山拓弥(3着入線)は失格となったものの、まさに絶好の展開から勝てるタイミングでの捲り。内容ではなく、展開と運を味方につけた吉田に、最良の結果が回ってきたということだろう。
2015年のデビュー以降、わずか4カ月でS級特別昇級を果たし、ここまで3度の特別競輪決勝進出があった吉田だが、意外にもG3はこれが初制覇。今回破った新山はすでに4度のG3制覇を飾っていただけに、戦歴で水を開けられていた同期の桜を破っての初制覇は会心だろう。これでまずは大きな課題を一つクリアした吉田。来年こそはG1決勝の舞台に戻り、平原康多の孤軍奮闘が続く関東勢を最前線で引っ張ってもらいたい。同じことは、2着の新山にも言えるだろう。
地元記念完全優勝の期待を背負った山崎賢人は、見ての通りのレースぶり。最後の最後で最悪の結果が待っていた。今年は2月の戦列復帰以降、G1では準決勝が壁になるレースが続いた。この悔しさをバネに、こちらも来年以降はエース格として『競輪王国』九州の復権を担いたい。
まとめ
吉田拓矢の記念初制覇で幕を閉じた佐世保競輪G3「九十九島賞争奪戦」。いよいよ年の瀬も近づき、残すG3はあと一つとなった。次回の開催は、12月24日(木)から始まる広島競輪G3『ひろしまピースカップ』。決勝戦は12月27日(日)を予定しており、その翌日からはついに平塚競輪場でKEIRINグランプリ2020シリーズが開催される。いよいよ2020年の競輪もクライマックス。どうぞお楽しみに。
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競輪歴15年(みんなの競輪チーム 所属)
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