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祝・無敗のS級特別昇級!山口拳矢の軌跡を振り返る

無敗の24連勝で特別昇級

今日、和歌山競輪場でA級決勝を制した山口拳矢(岐阜・117期)は、7月の本デビューから18連勝、5月からのルーキーシリーズを含めると24連勝を達成し、117期では寺崎浩平(福井)以来2人目のS級特別昇級を果たした。今回は、山口のデビューからの24連勝を振り返る。

①ルーキーシリーズin小倉

デビュー戦となったルーキーシリーズin小倉では、初日はホームからの先行でゴール前後続を突き放し快勝。2日目も上がり10秒9の捲りで2着以下を4車身引き離した。

そして迎えた決勝戦。

卒業記念レース優勝の青柳靖起の他、後にチャレンジレースを9連勝で特別昇班を果たす土生敦弘、松本秀之介、松岡辰泰、阿部将大と超強力なメンバーが揃った一戦。それでも山口は、上がり10秒6の捲りで後ろを5車身離して圧勝。圧倒的な力の違いをアピールした。

②ルーキーシリーズin伊東温泉

デビュー2節目は伊東温泉でのルーキーシリーズ。33バンクだけに後続を大きく引き離すレースとはならなかったものの、2日目には打鐘からの先行逃げ切り。決勝戦は後に特別昇班を果たす青野将大、長田龍拳を相手に捲って完勝。6連勝を果たした。

③7/9~ 名古屋F2

本デビュー初戦となったのは7月9日からの名古屋F2戦。デビュー戦は挨拶代わりの打鐘先行で後ろの6人を軽々と振り切る。そして、圧巻は2日目の準決勝。

決して単独で走っているわけではない。これはゴール前の映像だ。上り11秒1の捲りを繰り出した結果、後ろが大きく離れすぎてしまい、カメラにも収まり切らなかったのだ。チャレンジレースでは敵はいないことを早々に証明した山口は、決勝戦も上がり10秒7の好タイムで捲り圧勝。あっさりとデビュー節を完全優勝で飾った。

④7/27~ 四日市F2

次走は、少し間隔が空いて7月27日からの四日市F2戦。これも、ゴール前の画像を見ていただければ何が起こったかは大体想像がつくだろう。

初日は逃げて大差圧勝。2日目も3着以下を9車身離し、決勝戦は最終3コーナーで捲り前を捕らえて4車身差の圧勝劇。余裕十分のレースぶりでデビュー12連勝を達成した。

⑤8/19~ 豊橋

A級2班への特別昇班を懸けて臨んだ8月19日からの豊橋F2戦。とは言うものの、山口を逆転できる選手は一人もおらず、初日は逃げて9車身差の圧勝。2日目も余裕の逃げ切りを決めると、決勝戦は同期の小浦凪以下を振り切って完全優勝。本デビューから9連勝で、A級2班への特別昇班を決めた。

⑥8/29~ 四日市

A級1・2班戦初戦はデビュー以来2回目の登場となる四日市。しかし、クラスが上がっても脚力はまるで桁違い。初戦から後続を8車身突き放す圧巻のレースを見せる。

2日目には昨年までS級1班に在籍していた松崎貴久を振り切って押し切ると、決勝戦も上がり10秒9の捲りで6車身差の快勝。まるで苦も無く、A級1・2班戦初優勝を決めた。

⑦9/15~ 名古屋

続いては、こちらもデビュー2回目の登場となった名古屋。初日10秒9、2日目11秒2の上がりで堂々と決勝戦に駒を進めると、決勝ではA級では実力最上位クラスの藤井侑吾―愛敬博之ラインを粉砕し優勝。デビューから無傷の21連勝を飾った。

⑧9/22~ 和歌山

そして、特別昇級の舞台となった今回の和歌戦。初日はご覧の大差ぶっちぎりで完勝。

2日目も先行逃げ切りで突破すると、最終日決勝戦は後方5番手からの捲り。先捲りで先に抜け出した大石崇晴をゴール前で捕らえて24連勝を達成。見事、S級への特別昇級を果たした。

ゴール前で抜け出す⑥山口拳矢

そして、レース後の優勝者インタビューには何と父の山口幸二元選手が登場。父親自ら、息子のS級昇級を祝福した。

インタビューの模様

まとめ

ノンストップの24連勝でA級を卒業した山口拳矢。A級ではまるで脚力が違うと言った印象で、この24連勝は必然だったのかもしれない。

しかし、本当の戦いはここから。S級のメンバーに入れば、そうそう簡単に捲り一本で勝てるものではないだろう。この連勝がどこまで伸び、そしてどこで壁にぶち当たるのか。偉大な父・山口幸二元選手に追いつくためにも、更に経験を積み、スターダムへと駆け上ってもらいたい。

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競輪歴15年(みんなの競輪チーム 所属)

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