競輪121期の講評
昨年7月に本デビューした121期もデビュー半年が経過。成績を振り返り、一部選手の評価と121期全体の評価を掲載する。
早期卒業組
中野慎詞(岩手)評価:S
1月にデビューすると、瞬く間にS級優勝3回を含む無傷の30連勝を記録し、怪物ルーキーの名をほしいままに。青森記念決勝で連勝は途切れたが、その後も2回のS級優勝、3連勝での伊東温泉記念決勝進出と、各地でその快速ぶりを見せつけた。来年はG1での活躍も待たれる逸材。過去の早期卒業組と比較しても全く実績は遜色なく、文句なしのS評価を進呈だ。
太田海也(岡山)評価:A+
もう一人の早期卒業組。病気欠場や失格もありS級昇級は8月とやや時間を要したが、2場所目の取手で後続を5車身ちぎってS級初優勝。大器の片鱗を見せた。しかし、まだ勝ち上がり戦では別線の抵抗に遭い大敗を喫する場面も多く、100%期待通りの走りとは言えない。今後の伸びしろに期待してA+評価とした。
7月デビュー組(一部)
後藤大輝(福岡)評価:A
本デビュー直後、チャレンジ戦では圧勝に次ぐ圧勝。脚力の違いを見せつけ、上位戦でも8連勝を記録したが、10月の小田原決勝で敗れ特別昇級に失敗。その後も決勝で4敗と、思わぬ足踏みが続いている。本来の力量を考えるといつS級に上がってもおかしくないだけに、早期の特別昇級が待たれる。評価は一応Aとした。
真鍋智寛(愛媛)評価:A
こちらも好素材だが、チャレンジで一度特別昇班に失敗。その後9連勝とし、A級上位戦でも8連勝を記録したが、後藤同様9戦目の決勝で敗れ特別昇級はならず。その後は切り換えて力を出し切るレースが続いている。デビュー前の下馬評を考えると年内にS級に上がってもらいたかったところもあるが、一応評価は後藤同様Aとした。
村田祐樹(富山)評価:B+
こちらもアマチュア実績豊富、養成所でゴールデンキャップを3回獲得するなどデビュー前から大成を期待された逸材。その見立て通りチャレンジ戦を9連勝で卒業し、上位戦でも積極先行で成績を残している。どちらかというと内容重視の現状で、力を付けてくればS級でも即通用の器となりそう。現状の評価はB+とした。
東矢圭吾(熊本)評価:B
兄に98期の在校ナンバーワン・昇太を持ち、兄同様捲りに威力を有するが、その分末脚に若干の課題を残す現状。上位戦ではコンスタントに決勝に勝ち上がってはいるが、捲り中心の割に勝ちきれないシーンも多く、前評判に見合う活躍とは言い難い現状。やや厳しめに見てB評価とした。
常次勇人(大阪)評価:B
徹底先行で121期のチャレンジ卒業一番乗りを果たしたが、その後上位戦では9月川崎の落車、12月小松島での1着入線失格と、完全にリズムを崩してしまっている。本来の力を出し切れば上でも通用するだけの素質はあるだけに、焦らずに状態を戻してもらいたい。
荒川仁(千葉)評価:B
本デビュー初戦でいきなり落車を喫する厳しい洗礼を受け、本格的な復帰は秋までずれ込んだが、そこからはチャレンジでオール連対の活躍。12月に上位戦へ駒を進めると、取手の正月開催でも骨っぽい相手に捲りで完全優勝。高い素質をアピールした。今後は出遅れを埋めるだけの活躍に期待したい。
121期全体の講評
121期全体の講評としては、率直に言えばやや「期待外れ」感は否めない。一昨年デビューした119期は早期卒業こそいなかったものの、昨年の同時期にはもう4名(犬伏湧也、上野雅彦、山根将太、吉田有希)がS級に特別昇級していた。それを考えると、7月本デビュー組でS級昇級者がいないのは、ゴールデンキャップ過去最多で「最強世代」の呼び声すらあった養成所時代を考慮しても寂しい。
レース内容を見ても、先行しようとして突っ張ったが、ペースを落としたところを別線のカマシに遭い叩かれるなど、まだ組み立てが甘い選手が多く見受けられる。これから急激に力を付ける選手ももちろん出てくるはずだが、現状ではまだ「発展途上」の判断を下さざるを得ない。これからの成長に期待したい。
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