KEIRINグランプリ2022結果
KEIRINグランプリ2022は30日、平塚競輪場で行われ、福井94期の脇本雄太が優勝した。脇本はグランプリ初優勝。年間獲得賞金は3億円を超え、史上初の3億円レーサーとなった。2着は古性優作、3着は郡司浩平だった。払戻金は2車単が9-1で1,260円、3連単が9-1-2で4,760円。
グランプリ回顧
初手は3新山7新田4守澤8佐藤2郡司6平原5松浦9脇本1古性。3周目に入るところで5松浦が東北勢の番手7新田の位置に割り込み、7新田は車を引いて周回を重ねる。赤板で7新田が追い上げると5松浦は3番手に入る。打鐘から9脇本が猛然と巻き返し、最終バックで捲った7新田を捕らえる。直線は9脇本が迫る1古性、2郡司らを振り切った。
状態不安や強力なライバルの存在も囁かれたが、終わってみれば脇本雄太が堂々と最強を証明。史上初の年間獲得賞金3億円を達成した。
勝負に出た松浦、受けて立った新田
振り返る点としてはもはや一つだろう。3周目で東北分断に動いた松浦悠士の動きだ。
新山がいて新田がいて脇本がいる以上、赤板から激しくペースが上がるレースであることは明らか。松浦からすると、遅めに仕掛けてラインの分断等をできる程、レーススピードは緩まないと判断した形か。したがって、周回中からある程度位置を決めて、そこからの勝負をしようと踏んだのだろう。
狙った位置はもちろん、東北番手の新田祐大。新田としても、周回中から松浦と削り合う形は避けたく、一旦は車を引いて勝負所―赤板で追い上げようという作戦だった。新山もそれを承知で、新田が来たタイミングでダッシュし、連携を戻す予定だったのだろう。そして、実際に赤板で追い上げ、新山マークを結果的に守っている。ここまでは、特に各選手に致命的なミス等は見受けられない。
全ての想像を上回った脇本
しかし、脇本は他選手の想像を上回るスピードで前に襲い掛かった。打鐘からの巻き返しで前に迫ると、最終バックで番手捲りを打った新田を簡単に呑み込んで前に出た。
新田からすると自分が押し切れる最良のタイミングで番手捲りを打ったつもりだったが、「脇本を合わせる」という意味では仕掛けがワンテンポ遅かった。しかし、あれより早いタイミングで番手捲りを打つと、後ろに差される可能性が高くなる。
すなわち、新田は脇本に打鐘から巻き返す機会を与えたことが、すでに敗着だったといえる。これは選手個人の力量の問題だけではなく、レース展開、ライン構成、様々な要素が絡み合った結果起こったこと。特に、「脇本VS新山」という2分戦となった以上、前の新山ラインが少しでももつれれば脇本が巻き返すのは当然。中団に合わせて捲ったり、強烈なブロックを打てる選手がいれば話は別だったが、松浦と守澤が中団でやり合ってしまいそうはならず。すんなりと出してしまう展開になった以上、このような結果となるのはもはや必然だったと言える。
しかし、それらを考慮しても脇本のロングスパート力、打鐘から仕掛けてグランプリを押し切れる末脚は異次元と言わざるを得ない。これで年間獲得賞金3億円に加え、今年の成績は63戦51勝。勝率は80.9%となり、1963年以降、競輪における年間勝率最高記録を記録した高原永伍(13期=引退)の80.2%(1963、1965)を更新。年間勝率80%超えは1987年の滝澤正光(43期=引退)以来35年ぶりという快挙を達成した。
改めて、その強さをまざまざと見せつけた脇本。来年もこの男を中心に競輪界が回るのは間違いない。
まとめ
2022年の競輪も、これでほぼ終幕。残すはあと1日となった。2023年の競輪グレードレースは、年始恒例の立川競輪G3「鳳凰賞典レース」(1/4~1/7)から開始となる。郡司浩平、平原康多、新田祐大、佐藤慎太郎、新山響平とSS5名が一堂に会する超豪華メンバーで、年始から熱い勝負を繰り広げる。来年は、果たしてどんなスター選手が競輪界をリードするのか。どうぞお楽しみに。
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