競輪の1秒の価値
競輪において、「1秒」上がりが違うとどれくらい車間が離れるのか?
一般的に、競馬では1秒で5馬身、ボートレースでは0.15秒で1艇身(つまり1秒で約7艇身)、オートレースでは0.01秒で10mの差が離れると言われている。一方、競輪ではどうなるのか。
まず、競輪選手の時速を60km/hとしよう。60km=60000mであり、1時間=60分=3600秒なので、選手は1秒に60000÷3600=16.7m進む。
また、競輪用自転車のサイズは、タイヤの外径が675mmであることから、およそ1.6m~1.7mと推定される。すなわち、1秒間で進む16.7mをこの数字で割ると、1秒間で約10車身は離れる計算になる。つまり、上がりが11.0秒の選手と12.0秒の選手では、10車身弱の差が付くと考えてよい。
もちろん、これは単純計算であるため、実際のレースでは捲る際に外を回るロスがあることなどを考慮しなければならない。しかし、1秒で10車身=0.1秒で1車身という基準は、きわめて考えやすいと言える。
トップクラスと最下位クラスの違いは?
これらの情報から、トップクラスと最下位クラスの脚力差を考えてみる。
先日行われた西武園G3決勝(4/23)を制した眞杉匠の上がりタイムは「11.1」だった。一方、4/7の西武園1R(A級チャレンジ一般)を制した佐野恭太の上がりタイムは「12.3」だった。9車と6車で展開も全く違うレースだが、影響を与える風速がどちらも0.0mだったことを考えると、この2つのタイムを比較して脚力差を考えるのは大きくその目的から外れない。
まず、単純計算で両者の上がりが「1.2秒」違うので、残り半周で見ると眞杉は佐野の12車身前にいることになる。これだけでもSSとA3の脚力差が如実に表れる。
そして、時速で見ると眞杉は200mを11.1秒で走ったので、秒速約18m=時速約64.9kmということになる。一方の佐野は12.3秒なので、秒速約16.3m=時速約58.5kmとなる。その時速差は約6.4km/h。上がりがたった1秒強違うだけで、これほどの差が表れる。
さらに、参考記録としてバンクレコードとも比較する。西武園のバンクレコードは會田正一(千葉)が1996年4月29日(28年前!)に記録した「10.6」。これを考えると当時の會田は眞杉の5車身、佐野の17車身前にいたことになる。さらに、その時速は約67.9km。佐野とはついに約9.4km/hの差がついてしまった。
以上の情報を踏まえると、トップクラスと最下位クラスの力の違いが明らかに見て取れる。「SS選手はA級選手に100回走って100回勝つ」と言われる理由も、これを見れば納得だろう。
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