京都向日町競輪G3「平安賞」3日目レポート＆最終日予想

波乱、波乱、波乱の京都向日町記念3日目

京都向日町競輪G3「平安賞」3日目が終了。早速、波乱尽くしだった準決勝3レースの模様を振り返る。

7R

初手は③山田―④室井―⑦森田―①佐藤―⑥酒井―⑤三谷―②畑段。残り2周半から⑥酒井が動き、打鐘前2コーナーで前を叩いて先行。最終ホームから⑦森田が巻き返すが、③山田がそれに抵抗。詰まった③山田が内を捌きに行ったところで、⑤三谷と⑥酒井が接触し、⑥酒井が落車。番手捲りを打った⑤三谷が押し切ったが、最終バックで⑥酒井を落車させたとして失格となった。繰り上がって1着は②畑段、2着は③山田、3着には④室井が入った。

8R

初手は①取鳥―⑤高原―③平原―⑦竹内―④森山―②松岡―⑥紫原。残り2周から④森山が抑えて先行態勢も、打鐘で③平原⇒①取鳥の順で抑えて先行。④森山の捲りは不発。3番手から捲り追い込んだ③平原も前には届かず、そのまま①取鳥―⑤高原の中四国勢でワンツー。3着には⑦竹内が入った。

9R

初手は①寺崎―⑤村上―⑥久米―②皿屋―⑦近藤―③大石―④鈴木。残り2周から③大石が動き、②皿屋は3番手。打鐘で5番手から①寺崎が仕掛け、最終1コーナーで前に出る。④鈴木は切り替えて前を追う。直線は近畿勢の粘り一息で、捲り追い込んだ④鈴木が1着。2着も切り替え中を突いた⑦近藤が入り、3着には②皿屋が滑り込んだ。

決勝戦予想

平原康多も、佐藤慎太郎も、村上義弘も、寺崎浩平も、三谷竜生も消えた京都向日町記念決勝の出走表はこちら。

車番	選手名	登録地	競走得点	年齢	期別	今回成績
①	畑段嵐士	京都	109.00	29歳	105期	②①①
②	鈴木裕	千葉	113.90	35歳	92期	❸②①
③	取鳥雄吾	岡山	107.57	25歳	107期	②②①
④	近藤龍徳	愛知	108.63	29歳	101期	②③②
⑤	竹内智彦	宮城	107.76	43歳	84期	①①③
⑥	高原仁志	徳島	105.81	39歳	85期	①④②
⑦	山田英明	佐賀	115.28	37歳	89期	❹①②

並び:①・②⑤・③⑥・⑦④

難しい。今年最高難易度レベルの記念決勝となった。今開催の動きが光るのは③取鳥。平原の捲りを完封した準決勝の先行は掛かりも強烈。7月以来の好調をキープしており、ここも①畑段、②鈴木、⑦山田が相手なら一気にカマして主導権を奪う公算が大きい。縦一本の展開に持ち込めば押し切れそうだ。マーク⑥高原との③⑥が本線。

相手は⑦山田か。②鈴木との中団争いになると苦しいが、5番手までをキープできれば直線勝負に持ち込める脚はある。遅めの捲り追い込みで前の③取鳥に迫るか。③⑦、⑦③、⑦④が逆転筋。

②鈴木の動きも今節上々。寺崎浩平を粉砕した準決勝の捲り追い込みが鮮烈で、このメンバーなら自力も上位だ。展開待ちとなる面は否めないが、うまく中団を確保するか、⑦山田が③取鳥と先行争いを演じればチャンスが回ってくる。②⑤、②⑦、②③も十分。

地元記念決勝進出も単騎戦となった①畑段は苦しい戦い。細切れ戦では番手に絡む価値も薄く、ここは先手ラインに乗って直線勝負か、ギリギリまで脚を溜めてのコース突きになりそう。大穴で多少狙う価値はあるが。

いずれにしても、ここは③取鳥、⑦山田、②鈴木の自力3車が多少リード。ゴリゴリの先行争いなどにならなければ、優勝者はこの3人の中から現れそうだ。なお、①畑段、③取鳥、④近藤、⑤竹内、⑥高原の5人はここを勝てばG3初制覇となる（近藤はG2を2勝しているが、G3の優勝は無い）。