2026年のオールスター競輪は出場選手が135人から153人へ増え、二次予選A・Bも一本化された。ファン投票で選ばれた選手がより多くG1の舞台を走れるようになったこと、複雑だった勝ち上がりが分かりやすくなったことは評価できる。一方で、実際にレースが進むほど「これは本当に公平なのか」と感じる場面も増えた。

象徴的なのが、一次予選5着、二次予選5着の選手と、一次予選1着、二次予選3着の選手が、ともに準々決勝Bへ進むケースだ。2026年方式では二次予選1、2着が準々決勝A、3~5着がBとなるため、一次予選の結果は二次予選進出後、準々決勝の格付けにはほとんど影響しない。

さらに準々決勝Aは2レース18人から12人、各6着までが準決勝へ進むのに対し、Bは3レース27人から各2着、計6人しか進めない。突破率はAが66.7%、Bは22.2%。二次予選2着と3着のわずか1着差で、翌日の勝ち上がりやすさが3倍になる。それなのに一次予選1着と5着の差は消えてしまう。分かりやすくはなったが、成績を積み上げてきた選手が報われる制度とは言い難い。

もっとも、近年の方式にもそれぞれ欠点があった。2024年は一次予選を2走し、合計ポイントで勝ち上がりを決めた。2走の結果がすべて意味を持つため納得感は高かったが、落車、失格、欠場が重なれば2走目が7車、8車立てになる可能性がある。同じポイントを争うのにレース条件が変わる問題を抱えていた。

2025年は着位制へ戻し、二次予選A・B、さらに準々決勝A・Bを設けた。準々決勝はA、Bとも3レースで、Aは4着まで、Bは2着まで準決勝進出。好成績を残して有利なルートへ進む意味が明確で、競技としての納得感は3年間で最も高かった。ただし、とにかく勝ち上がり表が複雑だった。「二次予選Aの何着が準々決勝Aへ行くのか」と表を見なければ分からず、一般ファンへの説明という点では難があった。

では、どうすればいいのか。

まず153人制は維持していい。オールスターは日本選手権とは性格が違う。ファンが投票して選んだ選手が出場する大会なのだから、「選ばれた選手をなるべく長く見てもらう」という考え方はオールスターらしい。G1を走れる選手が増えることは選手にとっても大きな意味があり、6日間開催なら売上面でもプラスに働くだろう。

問題は「出場枠を広げること」と「成績評価まで緩くすること」を一緒にしてしまった点だ。

理想は2026年の二次予選一本化を残しながら、一次予選と二次予選の結果をポイント化し、準々決勝A・Bの振り分けだけに使用する方式だろう。

例えば一次予選より二次予選を重く評価する。一次予選1着から順に5、4、3、2、1点、二次予選なら10、8、6、4、2点といった具合だ。そうすれば「一予1着、二予3着」は11点、「一予5着、二予5着」は3点となり、当然前者が準々決勝Aへ入りやすい。一方で「一予4着、二予1着」は12点となり、二次予選で勝てば逆転できる。

一次予選も無駄にならない。しかし勝負どころである二次予選をより重くする。これなら直近の成績を重視しながら、それまでの走りも評価できる。

準々決勝は2025年方式に近い形がいい。A、Bともに3レース27人ずつとし、Aは4着までの12人、Bは2着までの6人が準決勝へ進出する。突破率はAが44.4%、Bが22.2%。Aに入るメリットは十分に大きいが、2026年の66.7%対22.2%ほど極端ではない。

そしてもう一つ、シャイニングスター賞は3日目へ戻したい。2026年は3日目が二次予選7レース中心となり、まるでG3の2日目のような番組になった。実際、3日目の売上は初日、2日目を下回っている。初日にオリオン賞、2日目にドリームレース、3日目にシャイニングスター賞、4日目に準々決勝、5日目準決勝、6日目決勝。この方が6日間すべてに明確な見どころが生まれる。

結局、3年間で最も良かったのは2025年方式だと思う。ただし、そのまま戻す必要はない。

2026年の「153人制と二次予選一本化」、2024年の「過去の走りも評価するポイント制」、2025年の「準々決勝A・Bを各3レース、4着・2着で勝ち上がらせる仕組み」。

この3つを組み合わせればいい。

オールスターはファンが選んだスターが集まる祭典だ。だから入口と序盤の勝ち上がりが他のG1より少し広いことは、むしろ大会の個性である。ただし、好成績を続けた選手が有利になるという競技として当たり前の納得感まで失ってはいけない。

入口は広く、勝ち上がるほど厳しく。そして、いい走りをした選手はきちんと報われる。

分かりやすさだけでも、厳しさだけでもない。このバランスこそ、これからのオールスター競輪に求められる勝ち上がり制度ではないだろうか。