気になるあの選手のバックグラウンド
人が走る競輪。深く競輪を知るにつれて、気になってくるのが選手の経歴だ。この選手はどの学校を出て、どのような道を歩んで競輪選手になったのか?今回はそんな疑問に答えるべく、有名競輪選手のバックグラウンドを一挙にご紹介する。同じ学校を出た選手が見つかるかも?
自転車競技の強豪校は?
まず前提として、自転車競技の強豪校および、これまでに多く競輪選手を輩出している大学を紹介。なお、高等学校はその時に入学した生徒の実力や、指導者により大きく力量関係が変化するため、ここでは紹介を控える。
まず自転車競技の強豪として名前が挙がる大学は日本大学。全日本大学対抗選手権自転車競技大会(通称インカレ)では、30連覇を含む最多の通算52回の優勝を誇る。これまでにも数多くの選手を輩出しており、主な出身選手はロサンゼルス五輪・スプリント競技銅メダリストの坂本勉氏や、G1・4勝の小嶋敬二(石川74期)、115期ナンバーワンの坂井洋(栃木)等。
続いては、2013年のインカレで日本大学の31連覇を阻止した鹿屋体育大学。女子では最多のインカレ優勝13回を誇り、どちらかというとロードレースで多くの強豪選手を輩出している。主な出身選手は東京五輪オムニアム代表の橋本英也(岐阜113期)等。
昨年、インカレで初優勝を飾った中央大学も強豪校の一角を占め、毎年素質ある選手を競輪界に送り込んでいる。主な出身選手はG1・3勝の成田和也(福島88期)、2世レーサーとして活躍中の宮本隼輔(山口113期)等。
その他、インカレ通算14回の優勝を誇り、直近では寺崎浩平(福井117期)を送り出した法政大学、石井貴子(千葉106期)、奥井迪(東京106期)、中川諒子(熊本102期)と有名ガールズ選手も卒業した早稲田大学、男女共に安定して好成績を収めている日本体育大学に加え、順天堂大学、朝日大学、京都産業大学が自転車競技の強豪校として名前が挙げられる。
S級S班9名の出身校は?
次は、現在の競輪界の頂点に立つS級S班9名の出身校を紹介。
選手名 | 出身校 |
和田健太郎(千葉) | 千葉経済大附高 |
脇本雄太(福井) | 県立科学技術高(福井) |
佐藤慎太郎(福島) | 学校法人石川高(福島) |
守澤太志(秋田) | 大曲農高(秋田)※ |
平原康多(埼玉) | 川越工業高(埼玉) |
清水裕友(山口) | 誠英高(山口) |
新田祐大(福島) | 白河高(福島) |
松浦悠士(広島) | 広島工高 |
郡司浩平(神奈川) | 横浜商高(神奈川) |
9名全員が高校卒業。その内守澤を除く8名が高校卒業後3年以内に競輪学校に入学しており、早くからその素質を開花させている。
編集部補注:守澤は高校卒業後、明治大学中退(4年次まで在籍)。明治大自転車部時代には主将を務め、インカレロードレース優勝の実績を持つ。
直近5年のG1優勝者の出身校
一方、上に挙げた選手以外で、直近5年のG1優勝者の出身校は以下の通り。
G1 | 選手名 | 出身校 |
2016全日本選抜 | 渡邉一成(福島) | 小高工高(福島) |
2019全日本選抜 | 中川誠一郎(熊本) | 真和高(熊本) |
2016日本選手権 | 村上義弘(京都) | 花園高(京都) |
2017日本選手権 | 三谷竜生(奈良) | 関東学院大 |
2016オールスター | 岩津裕介(岡山) | 倉敷工高(岡山) |
2016寛仁親王牌 | 稲垣裕之(京都) | 西舞鶴高(京都) |
2019寛仁親王牌 | 村上博幸(京都) | 花園高(京都) |
2018競輪祭 | 浅井康太(三重) | 朝明高(三重) |
8名中7名が高卒。やはり、早い年齢から経験を積んだ選手が強いのだろうか?
グランプリ優勝者の出身校は?
それでは、過去のグランプリ優勝者はどうか?上に挙げた選手以外の出身校を調査した。
年度 | 選手名 | 出身校 |
1985 | 中野浩一(福岡) | 八女工高(福岡) |
1986 | 井上茂徳(佐賀) | 佐賀龍谷高 |
1987 | 滝澤正光(千葉) | 八千代高(千葉) |
1990 | 坂本勉(青森) | 日本大 |
1991 | 鈴木誠(千葉) | 千葉経済大附高 |
1992 | 吉岡稔真(福岡) | 豊国学園高(福岡) |
1996 | 小橋正義(岡山) | 水島工高(岡山) |
1997 | 山田裕仁(岐阜) | 大垣商高(岐阜) |
1998 | 山口幸二(岐阜) | 大垣西高(岐阜) |
1999 | 太田真一(埼玉) | 川越工高(埼玉) |
2000 | 児玉広志(香川) | 高松一高(香川) |
2001 | 伏見俊昭(福島) | 白河実高(福島) |
2004 | 小野俊之(大分) | 日出高(大分)(現・日出暘谷高) |
2005 | 加藤慎平(岐阜) | 岐南工高(岐阜) |
2006 | 有坂直樹(秋田) | 大曲農高(秋田) |
2008 | 井上昌己(長崎) | 筑陽学園高(福岡) |
2009 | 海老根恵太(千葉) | 順天堂大 |
2013 | 金子貴志(愛知) | 桜丘高(愛知) |
2014 | 武田豊樹(茨城) | 釧路緑ヶ岡高(北海道)(現・武修館高) |
過去25名の優勝者の中で、大卒の選手は坂本勉、海老根恵太、三谷竜生の3名のみ。それ以外は全員高卒(もしくは大学中退)である。かつて(92期まで)は競輪学校入学に満24歳未満という年齢制限が加えられていたため当然かもしれないが、ここにも高卒有利(?)のデータが表れている。
まとめ
今回は、主な有名選手の出身校について紹介した。競輪選手の低年齢化が進む現在、今後もその流れは加速し、高卒選手が強い傾向が継続するのだろうか。それとも、また違った傾向が表れるのだろうか。その答えは、またデータを蓄積させて調査していきたい。
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