2026年10月9日(金)~12日(月・祝)に弥彦競輪場で開催される「第35回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(G1)」。競輪界最高峰のG1競走のひとつですが、ほかのG1と比べても特徴的なのが出場選手の選考基準です。

寛仁親王牌は正式名称に「世界選手権記念トーナメント」と入っている通り、通常の競輪での成績に加えて、世界選手権や全日本プロ選手権自転車競技大会など、自転車競技のトラック種目で残した実績が大きく反映されます。そのため、競輪でトップクラスの成績を残している選手だけでなく、自転車競技の舞台で高い能力を発揮している選手が多数出場するG1となっています。

寛仁親王牌2026の選考期間・出場人数

2026年大会の正選手は108名、補欠選手は8名。選考月は2026年8月で、選考には主に2つの期間が設定されています。

  • 選考期間①:2026年2月~7月の6か月間
  • 選考期間②:2025年8月~2026年7月の12か月間
  • 最低出走回数:24出走
  • 正選手:108名
  • 補欠選手:8名

選考期間①は主に競輪での平均競走得点などを評価する際に使用され、選考期間②は世界選手権をはじめとした国際大会での実績を確認する期間となります。

寛仁親王牌2026の出場選手選考基準

2026年大会では、以下の順序を基本として出場選手が選考されます。

1.S級S班在籍者

まず優先されるのが開催時のS級S班在籍者です。競輪界のトップ9名で構成されるS級S班は、寛仁親王牌でも最上位の選考対象となります。

2.寛仁親王牌を3回以上優勝した選手

過去に寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメントを3回以上優勝している選手も対象です。ただし、開催時にS級1班へ在籍していることが条件となります。

3.JCFトラック種目強化指定(A)の選手

2026年2月~7月の選考期間中に、2か月以上「JCFトラック種目強化指定(A)」に所属した選手が対象となります。こちらも開催時S級1班在籍が条件です。

日本代表として世界を目指すナショナルチームクラスの選手が選考されやすい点は、寛仁親王牌ならではの特徴と言えるでしょう。

4.世界選手権トラック種目の出場選手

2025年8月~2026年7月に行われた世界選手権自転車競技大会のトラック種目へ出場した選手も選考対象です。

世界最高峰の舞台へ日本代表として出場した実績そのものが評価されるため、競輪とは異なる自転車競技での実績が直接G1出場につながります。

5.世界選手権に準ずる国際大会で1~3位

世界選手権に準ずる国際大会のトラック種目で1~3位となった選手も対象となります。世界レベルで表彰台に立った実績を持つ選手には高い優先順位が与えられます。

6.アジア選手権のケイリン・スプリント優勝者

アジア自転車競技選手権大会のケイリンまたはスプリントで1位となった選手も選考対象です。

特にケイリンとスプリントは、競輪選手の瞬発力やトップスピードが発揮されやすい種目。国際舞台で結果を残したスピードタイプの選手が寛仁親王牌へ出場する理由のひとつとなっています。

7.オリンピックのトラック種目メダリスト

過去のオリンピック自転車競技トラック種目で1~3位となった選手も対象です。ただし2026年大会では、第73回全日本プロ選手権自転車競技大会のトラック種目に出場し、開催時にS級1班へ在籍していることが条件となります。

8.全日本プロ選手権の上位選手

「第73回全日本プロ選手権自転車競技大会(全プロ)」のトラック種目で1~3位となった選手も選考されます。

さらにケイリンについては決勝進出者全員が対象となるため、全プロでの結果は寛仁親王牌出場へ向けて非常に重要です。

9.全プロ出場者の平均競走得点上位

ここまでの選考に続き、第73回全プロのトラック種目に出場した選手の中から、2026年2月~7月の平均競走得点上位者が選ばれます。

平均競走得点が同点の場合は、同期間の選考用賞金獲得額が上位の選手が優先されます。

10.地区プロ出場者から推薦

以上の条件で正選手108名に達しなかった場合は、2025年度の地区プロ自転車競技大会トラック種目出場者を対象に、平均競走得点などを考慮して選手選考委員会が推薦します。

初日のシードレースにも自転車競技の成績を反映

寛仁親王牌では、出場できるかどうかだけでなく、初日にどのレースへ振り分けられるかにも自転車競技の実績が関係します。

初日の最上位シードとなる「日本競輪選手会理事長杯」には、世界選手権のケイリン・スプリントで1~3位となった選手や、全プロのケイリン、スプリント、1kmタイムトライアルの優勝者などが優先的に選抜されます。

続く「特別選抜予選」についても、国際大会や全プロで好成績を残した選手などが優先される仕組みです。

単純に競輪の競走得点が高ければ初日の上位レースへ入れるわけではなく、自転車競技でどのような結果を残したかが大きな意味を持ちます。

寛仁親王牌は「自転車競技の強さ」にも注目

競輪では普段の競走成績や賞金ランキングが注目されがちですが、寛仁親王牌はそれだけではありません。世界選手権、アジア選手権、JCFの強化指定、そして地区プロから全プロへと続く自転車競技での実績が出場選考に大きく関わります。

そのため、普段の競輪では競走得点だけを見ると目立たない選手でも、トラック競技ではトップクラスのスピードを持っているケースがあります。逆に競輪で高い得点を残していても、自転車競技大会への出場状況によって選考順位が変わることもあります。

「競輪で強い選手」と「自転車競技で強い選手」が一堂に会することこそ、寛仁親王牌の大きな魅力です。2026年大会を見る際は普段の競輪成績だけでなく、全プロや国際大会での実績にも注目してみると、ほかのG1とは少し違った楽しみ方ができるでしょう。