寛仁親王牌G1 決勝戦結果
G1「第31回寛仁親王牌」は今日決勝が行われ、福島90期の新田祐大が優勝した。新田は2019年の名古屋オールスター以来、8回目のG1制覇。そして、井上茂徳・滝澤正光・神山雄一郎に続き、史上4人目のG1完全制覇(グランドスラム)達成となった。2着には守澤太志、3着には松浦悠士が入った。払戻金は2車単が9-3で4,120円、3連単が9-3-5で28,390円。
決勝戦回顧
初手は7吉田―2平原―5松浦―6井上―1古性―8稲川―9新田―4小松崎―3守澤。青板から9新田が動き、それに続いた1古性が赤板でさらに前を切る。打鐘前2角で7吉田が巻き返すと、9新田の反応が遅れ、3番手に入る。最終ホームから捲り返した5松浦は中団で9新田を極めながら内を突く。7吉田の捲りを8稲川がけん制し、隊列が短くなったところを最後方から3守澤が大捲り。前を呑み込むかに思われたが、3角~4角で内を突っ込んだ9新田がゴール寸前で抜け出し、大外の3守澤を振り切った。
まさに死闘。出場9名が死力を振り絞って戦った決勝戦は、最後まで諦めずに活路を見出した新田祐大が優勝。涙のグランドスラム達成となった。
レース内容は…も、気持ちで掴み取ったグランドスラム
誤解を恐れずに言えば、新田の最終バックまでのレース内容はほぼ0点である。残り2周半で前に出て、古性優作を迎え入れたところまでは良かったが、後ろの吉田拓矢の動きを気にしすぎた挙句、古性との車間を開けすぎて吉田に割り込まれる致命的なミス。最終ホームで巻き返した松浦悠士にも外から極められ、ほぼ万事休すかに思われた。
しかし、ここからが新田の気持ちの見せ所だった。松浦に極められた後も諦めず、冷静に1車分引いて一旦溜めを作る。そして、最終3角で松浦が内を開けたところを迷わず突いた。
この後1古性の内も追い抜くことになり、その走りが審議対象となったが、古性が外帯線を外したことで事なきを得た。
このように、最終バックまでに東北勢は完全に瓦解しており(現に守澤は早々に大外捲りを選択した)、ライン戦としても決して良好な内容だったとは言えない。それでも、非常に厳しい位置から諦めずに巻き返し、最後の最後で勝利をもぎ取った新田の姿勢、脚力は十分に称賛に値する。
これでグランドスラム達成と共に、年末のグランプリ出場権も獲得した新田。思えば昨年の東京五輪、ナショナルチーム引退、そして今年も日本選手権における指定練習中の落車と、ここ1,2年は様々な出来事に見舞われ、決して順調な選手生活を送れていたわけではない。長く続いた厳しい期間を乗り越え、ついに掴んだG1タイトル。その価値は、これまでのどの勝利よりも大きなものなのではないか。
その他の見せ場
次に見せ場を作ったのは、最終バックで車群がグッと詰まったところに大捲りを仕掛けた守澤だろう。完全に捲り切る勢いだったが、最後は新田の最内強襲に屈した。初のG1優勝はまたも持ち越しとなったが、この準優勝でほぼグランプリ出場を手中に収めた。
3着の松浦は終始内々を突く走りで何とか表彰台に。古性の先行で番手絶好だった稲川は松浦の動きに対処しきれず惜しいレースとなった。一方、吉田が中団をキープしたことで勝負権のある位置だった平原はコースを塞がれ、踏み場がなく不完全燃焼の内容だった。
決勝進出選手の次回出場予定
優勝した新田と5着の古性、6着の平原、8着の井上はこの後、10月29日からの京王閣記念に出場予定。2着の守澤、9着の小松崎は11月10日からの四日市記念、3着の松浦、7着の吉田は11月3日からの防府記念を予定している。
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