全日本選抜競輪直前！各地区の勢力をおさらい

競輪各地区の勢力図をチェック
北日本～先行も追込も層の厚さは最強
関東～新エース眞杉に次ぐ存在が急務
南関東～深谷・郡司に松井・北井と自力層が厚い
中部～山口拳・浅井偏重の流れ止まず…
近畿～脇本・古性2強も追込が粒揃い
中国～松浦・清水に次ぎ期待高まる太田
四国～怪物・犬伏がG1獲りに挑む
九州～地区レベルは低くない。嘉永にエースの期待

競輪各地区の勢力図をチェック

2月9日から岐阜競輪場で開催される全日本選抜競輪（G1）。その名の通り、各都道府県の強豪選手が集まる今年最初のG1だ。今回は全日本選抜競輪をさらに楽しむために、競輪8地区（北日本・関東・南関東・中部・近畿・中国・四国・九州）の勢力図をおさらいする。

北日本～先行も追込も層の厚さは最強

勢力ランク：☆☆☆☆☆

新山響平・佐藤慎太郎の両SSを抱える北日本だが、そこに昨年SSの新田祐大・守澤太志が入り先行・捲り・追込と層の厚さは全国でも有数。続く先行選手では次代のスター・中野慎詞（全日本選抜不出場）に実績豊富な小松崎大地、追込では荒さはあるがシャープな渡部幸訓と復活を遂げた成田和也と、G1準決勝・決勝の常連がズラリと並ぶ。あとはラインで決める競走ができれば、地区内でタイトルのたらい回しも可能な勢力だ。

関東～新エース眞杉に次ぐ存在が急務

勢力ランク：☆☆☆☆

昨年G1・２Vで新エースに上り詰めた眞杉匠を頂点に今年を戦う。平原康多の力に若干の陰りが見られる今、吉田拓矢と共にそれに次ぐ存在が現れることが急務と言える。若手では坂井洋・小林泰正（全日本選抜不出場）・佐々木悠葵、中堅では武藤龍生・吉澤純平、ベテランでは諸橋愛がグレード戦線で活躍を見せるが、特に若手はG3では結果を残してもG1では今一歩という成績が続く。更なるレベルアップで眞杉・吉田を援護したい。

南関東～深谷・郡司に松井・北井と自力層が厚い

勢力ランク：☆☆☆☆☆

深谷知広・郡司浩平のWエースが絶対的な存在だが、先行で別線を引きずり回す北井佑季に松井宏佑が前を務めることで、ラインとしてはかなり強固な戦いができる。そこにGP覇者の和田健太郎らが加わり番手以下のケアも万全。数年前までの南関東は実力であと一歩足りない点をラインの長さで補うレースが多かったが、深谷が移籍してきたことでレースの幅がグンと広がった。今年も中核として競輪界を回す。

中部～山口拳・浅井偏重の流れ止まず…

勢力ランク：☆☆

近年地区としては苦戦が叫ばれている中部。山口拳矢が昨年日本選手権を制してSS入りを果たしたが、一方で浅井康太はSSになかなか復帰できず、それに次いでG1で活躍する存在は出てきていない。皿屋豊もG3では浅井と連携して見せ場を作るが、G1では苦戦が続く現状。若手の育成、中堅の成長が進まなければかつてのような存在感を取り戻すことは難しいだろう。

近畿～脇本・古性2強も追込が粒揃い

勢力ランク：☆☆☆☆☆

ご存じ脇本雄太・古性優作の2トップの存在感が圧倒的。しかし自力では寺崎浩平・三谷竜生、追込では南修二・稲川翔・東口善朋・村上博幸と前後を固めるには十分すぎる勢力が揃っている。脇本の圧倒的なパワーに食い下がろうとしたことで、追込選手の層が併せて上昇したようだ。今年も脇本の出来が地区の浮沈を握るのは確かだが、混戦の際は追込選手の決め手に注意したい。

中国～松浦・清水に次ぎ期待高まる太田

勢力ランク：☆☆☆☆☆

説明不要のゴールデンコンビ・松浦悠士と清水裕友でたらい回しに挑む今年だが、それ以上に期待が高まるのが太田海也（全日本選抜不出場）。同期の中野と共に、間違いなく将来の競輪界を背負って立つ存在だ。この3人だけでも十分な勢力だが、町田太我・取鳥雄吾が前を回り、岩津裕介が後ろを固めればさらに心強い。競輪王国化も十分考えられる構成だ。

四国～怪物・犬伏がG1獲りに挑む

勢力ランク：☆☆

中国と組むことが多いため四国単独で見ると層の厚さは見劣りするが、怪物・犬伏湧也を有しておりレベルは低くない。今年は松浦・清水の引き出し役だけでなく、自身もG1獲りに挑戦する。小倉竜二は昨年犬伏マークが苦しくなる場面もあったが、決め手は健在。若手では佐々木豪、松本貴治らが更なるレベルアップを狙う。

九州～地区レベルは低くない。嘉永にエースの期待

勢力ランク：☆☆☆

中四国を一つと見ると唯一SSを有していない九州だが、役者は揃っておりレベルは決して低くない。昨年、自在性を武器に大きな躍進を遂げた嘉永泰斗に新エースの期待が高まる。地区の司令塔となる荒井崇博に、山田英明・山田庸平兄弟、自力の破壊力抜群な北津留翼に山崎賢人、実績豊富な井上昌己に園田匠と頭数はかなり揃っているだけに、北日本同様ラインをしっかり組んで走れるかが大きな課題となる。