松戸ナイターG3概報
昨日、松戸競輪場でG3「燦燦ダイヤモンドカップ」決勝戦が行われ、千葉94期の岩本俊介が2度目のG3制覇を果たした。岩本のG3優勝は、2011年9月の取手記念(松戸競輪場で開催)以来9年ぶり2回目。前回の優勝も松戸で飾っており、地元バンクで嬉しい久々の記念優勝となった。2着には平原康多(埼玉)、3着には深谷知広(愛知)が入った。
決勝戦詳報&回顧
決勝戦の対戦メンバーは以下の通り。
車番 | 選手名 | 登録地 | 年齢 | 期別 | 今回成績 |
① | 鈴木裕 | 千葉 | 35歳 | 92期 | ❸①③ |
② | 清水裕友 | 山口 | 25歳 | 105期 | ❹②② |
③ | 深谷知広 | 愛知 | 30歳 | 96期 | ❷①① |
④ | 村上博幸 | 京都 | 41歳 | 86期 | ❶①② |
⑤ | 平原康多 | 埼玉 | 38歳 | 87期 | ❻①① |
⑥ | 山田久徳 | 京都 | 32歳 | 93期 | ①⑥① |
⑦ | 岩本俊介 | 千葉 | 36歳 | 94期 | ①①② |
周回中の並びは⑥山田―④村上―⑦岩本―①鈴木―⑤平原―③深谷―②清水。残り2周半から山田が誘導と車間を空け始めると、3番手に岩本がいたこともあり、単騎の3名は動くに動けず。そのまま打鐘を迎え、2センターで平原が動きかけるが、結局山田の先行に。最終1コーナーで清水が捲るが、それに合わせて岩本が3番手から捲る。村上の牽制を乗り越えた岩本が、そのまま後続を引き離して1着ゴール。マーク鈴木は外から被せられ、岩本に追走できず。最終バックから内を捌いて追い込んだ平原がやっとという感じで2着を確保。深谷は最後方から追い込んだが3着が精一杯だった。
初手から態勢が一切変化なく残り1周を迎えるという、記念決勝としては異例のレース展開となった。
スタートは村上がS取りに意欲を見せ、内枠の鈴木がそれを追ったことで、単騎の3名が後方に回らざるを得なくなった。ここが、決勝戦のターニングポイントだったのだろう。深谷、平原、清水という実力上位の3名をすんなり好位置で回らせては勝負にならない。そのためには、2人ずつでラインを組んだ4人が結託して、この3名を後方5番手以降に置く必要がある。
村上は、Sを取らなければ山田が後方に置かれてしまい、抑えて駆けたとしても単騎の3名がごっそり後ろに入られ、最後には捲られて潰されてしまう。それなら、岩本に3番手に入ってもらった方がまだマシだ。そういう風に考え、自らSを取りに行き、好枠の鈴木がいる地元勢を3番手に迎え入れたのではないか。この時点で、単騎の3名は村上の術中にまんまとハマってしまったのである。
岩本からしてみても、逃げそうな山田の3番手は願ってもない位置だ。一方で、単騎の3名は岩本の存在が邪魔だった。自ら仕掛けても、タイミングよく地元の岩本に合わされては苦しいからだ。各選手の思惑が合致してしまった結果、残り1周まで全員が金縛りにあったかの如く動けない展開が出来上がった。
そこからは、絶好の3番手から捲った岩本の独壇場。番手がもつれて離れてしまっては、いくら平原・深谷といえども届かない。この決勝戦は、村上の作戦に乗った岩本の「ごっつあんゴール」が決まったと言えるのかもしれない。
傍から見れば、残り1周まで何も動きがなく、退屈な決勝戦だったというファンもいるだろう。確かにこのレースをギャンブルとして見れば、ハズレ車券を握らされた客は不満たらたらだ。しかし、各選手の思惑を想定してみると、かなり高度な心理戦が繰り広げられていたと考えることも出来よう。今回は、競輪を様々な観点から見ることの面白さを教えてくれる決勝戦だったのではないか。
肝心の筆者の予想は、またも大ハズレ。岩本が捲って鈴木が消える展開は、最も予想しづらかった…。日々、精進である。
小田原記念初日予想
さて、明日からは小田原競輪場でG3「北条早雲杯争奪戦」が行われる。東日本随一の短走路で行われる記念競輪とだけあって、今回も一筋縄ではいかなさそうだ。初日特選のメンバーはこちら。
車番 | 選手名 | 登録地 | 年齢 | 期別 |
① | 佐藤慎太郎 | 福島 | 43歳 | 78期 |
② | 松浦悠士 | 広島 | 29歳 | 98期 |
③ | 古性優作 | 大阪 | 29歳 | 100期 |
④ | 東口善朋 | 和歌山 | 40歳 | 85期 |
⑤ | 中川誠一郎 | 熊本 | 41歳 | 85期 |
⑥ | 香川雄介 | 香川 | 46歳 | 76期 |
⑦ | 郡司浩平 | 神奈川 | 29歳 | 99期 |
当地記念過去3勝・現在2連覇中の⑦郡司浩平が大注目の一戦。SS維持へ向けても、今開催はキッチリ優勝を飾って、賞金を上積みしたいところだ。西日本の選手が多く、②松浦悠士に至ってはこれが小田原初見参。もっとも走り慣れた郡司にとっては、いくら初日特選と言えども譲れないレースだろう。①佐藤慎太郎がマークに入れば鬼に金棒。⑦①、①⑦が大本線だ。
オールスター優勝で波に乗る松浦は、小田原初出走が最大のネック。初日は様子見が賢明か。③古性優作も6年ぶりの小田原参戦の上、前回は失格、前々回は落車とアクシデントに見舞われている。当時とは脚が段違いだが、苦手意識が芽生えている可能性もある。その点、④東口善朋、⑥香川雄介のマーク陣はキッチリ着をまとめており、混戦時はコースを突いて伸びてきそう。⑤中川誠一郎は1着か7着かのレースになりそう。
初日特選以外の注目レースは8R、6R、3R。
8Rは地元期待の和田真久留が登場。同期の郡司の陰に隠れて久々の小田原記念登場となるが、本来の実力は郡司に全く引けを取らない。今回はしっかり決勝戦に勝ち上がって、地元ワンツーを決めたいところ。初日はウルトラダッシュの松井宏佑をしっかりサポートして人気に応える。
6Rは吉澤純平が登場。得点的には初日特選に乗らなければならないレベルだが、初日は予選回りとなった。メンバー的にも負けられないというより、負けてはいけないだろう。同地区の若手・蕗澤鴻太郎の先行からしっかり人気に応える。
3Rは高橋晋也の成長に期待。福島期待の新星が、高松宮記念杯、サマーナイト、オールスターと特別競輪3連発で揉まれてきた。オールスターは自分の役割を果たせず悔しい思いも味わったが、その経験が成長を促すはず。初日から前回の先行で存在感を見せよう。
まとめ
好メンバーが揃い、激戦・波乱必至の小田原記念。333mバンクでの記念開催が続くが、その分スピーディーでスリリングなレースが楽しめる。松戸記念で勝った方も負けた方も、引き続き小田原記念で勝負を楽しんでいただきたい。
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