【レビュ― PIST6 20⑫】中川誠一郎がまくって半年ぶりのV

PIST6 2023 ラウンド12は、7月9日(日)に最終日が行われた。準決勝は波乱の結果も目立ったが、優勝候補の中川誠一郎は3連勝で勝ち上がり、実績次ぐ皿屋豊も優出と、実力ある選手達が決勝戦へと駒を進めた。熾烈な戦いが繰り広げられたなか、2番手確保からまくった中川が完全Vを飾った。2着には白濱一平が続き、3着には岸田剛が逃げ粘った。

決勝戦のスタートポジションは先頭から白濱一平－吉本哲郎－中川誠一郎－岸田剛－皿屋豊－真船圭一郎。レースは残り2周半を過ぎた辺りで中川がインを切って、その動きを追走した岸田が中川を叩き先行態勢に入る。後方となった皿屋がすかさず巻き返すも不発に終わり、残り1周からまくった中川が直線で岸田を捕らえて、迫る白濱を振り切った。

「久し振りに(頂点に)立てたのでうれしい。(決勝戦を振り返って)後ろの選手が動くと思ったけど、誰も動かなくて想定外だった。一気に後ろから来られると厳しいし先に動いた。余裕はあったし、しっかり周りが見えて落ち着いて走れたと思う。(シリーズを振り返って)完璧と言える状態ではなかったけど、今ある力で対応はできたと思う。周りのレベルが上がっているのか、歳を取って体力が減っているのか、前より(PIST６が)きつく感じた。とりあえず優勝できたことは嬉しい」

縦横無尽の立ち回りで自身2度目の完全Vを達成。昨年の共同通信社杯の落車により低迷する時期もあったが、近況は徐々に調子を上げて現行競輪でも成績が上向いている。今回の優勝がさらなる起爆剤となりそうで、GⅠ3Vを誇る中川の闘志に火を付けそうだ。

『若手ホープが250バンクで躍動』
また今節は7月8日と9日の二日間にわたり、インターバル中にJICF(日本自転車学生自転車競技連盟)の中距離レース大会『PIST6カップ JICFエンデュランストラックレース選抜大会』が実施された。全国から集まった若き強豪達がスクラッチ(10㎞)とエリミネイションの2種目による総合優勝を懸けて、TIPSTAR DOME CHIBAで激戦を繰り広げた。

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