2020年に引退した選手
激動の2020年が終わりを告げ、年が明けてから早2週間が経過。今回は、昨年1年間に引退した主な選手を、編集部の所感と共にご紹介する。
三ツ井勉(神奈川45期、1/23引退)
1980年4月のデビュー以降丸40年に渡って活躍し、最晩年は現役最高齢選手として存在感を見せ続けた。2019年12月29日には自らの持つ最高齢勝利記録を64歳2カ月19日へと塗り替えたが、代謝制度の対象となり惜しまれつつも引退。ラストランも先手ラインの番手から3着に食い込み、ファンを大いに沸かせた。
【編集部の独り言】三ツ井さんの場合は、代謝制度にさえ引っかからなければまだまだ勝てる選手だった。1期だけ大きく調子を崩して、得点が65点台に落ち込んでしまったのが痛かった…。それ以外の2期は67点くらいにまとめてたし、もっと見たかったなあというのが正直な感想。こういうベテラン選手が20代、30代の選手を出し抜いて勝ち切るのは痛快だし、何より応援したくなる。現在60代の選手は佐古(雅俊)さんだけか…。佐古さんにはまず最高齢勝利記録を更新してほしいところ。
高橋大作(東京83期、1/30引退)
1999年8月に地元京王閣でデビューすると、2005年にS級初優勝を飾り、そこからは東京屈指のマーク選手として活躍。2006年花月園オールスター準決勝進出などの戦歴を残した。しかし、現役晩年は相次ぐ落車に悩まされ、「潮時だなと思い」引退を決意。ラストランも2019年10月地元記念の落車という結果に終わった。
【編集部の独り言】私が競輪を本格的に見始めた頃は、高橋選手がちょうど落車続きで成績が下降していた時。2011年岐阜オールスター⇒松阪共同秋本番⇒2012年熊本ダービーと特別競輪で3連続落車を喫し、そこからはトップクラスで活躍できず、G3・F1戦に活路を求め、優勝を勝ち取っていく…という選手だった。相次ぐ落車はマーク屋の宿命とはいえ、もっと長くやれたのではないか…と残念な思いで見送ったのを覚えている。
林雄一(神奈川83期、3/30引退)
1999年のデビュー以降S級初優勝までには10年を要したが、マーク選手となってからは急激に頭角を現し、2010年代には南関東屈指の追い込み選手として特別競輪を賑わせたいぶし銀の選手。しかし、2019年の松阪共同通信社杯初日のゴール後に落車。一時は心停止状態が7分間続くなど、生死の境をさまよい、一命は取り留めたもののドクターストップにより無念の引退となった。引退後は小田原競輪場・平塚競輪場で予想会を開催している。
【編集部の独り言】林雄一選手と言えば、小さな身体で車群を果敢に割って追い込む南関東のファイター。マーク技術も一級品で、信頼して車券を買える選手の一人だった。落車後、危篤状態が報じられた時は何とか助かってくれという一心だった…。ついに復帰は叶わなかったが、林選手の落車事故以降、南関東の結束がより強固になった気がするし、その結束が2020年南関東の大躍進に繋がったのではないか。そういう意味で、彼が残した財産は限りなく大きかったと思う。
菅田賀子(宮城104期、4/20引退)
宮城の競輪一家・菅田一族初のガールズ選手で、2013年のデビュー以降、7年間の現役生活で通算10勝。特に目立った成績を挙げられたわけではなかったが、愛くるしいルックスと共に「がっちゃん」の愛称で親しまれた。ラストランは同期の石井貴子の捲りに乗って直線差し切り、有終の美を飾った。
【編集部の独り言】得点も長らく47点をやっとキープできるかできないかのレベルで推移し、成績的には目立つものは無かったが、とにかく呼びやすい「がっちゃん」という愛称の響きと共に、7年間愛された選手だった。ラストランは同期も3人乗って、何とか花道を飾らせてあげたかったが、石井貴子選手が上手くやってくれたなあと…。なかなか捲っていかなかったから、「早く行ってあげてくれ!」の大合唱だったのを覚えている。
新井秀明(熊本85期、9/2引退)
父は31期の正昭、兄は86期の剛央という競輪一家に産まれる。父と兄同様デビュー直後は埼玉支部に所属したが、後に熊本支部に移籍した。2008年~2010年、2016年~2019年に特別競輪に出場。2018年のいわき平オールスターではG1初勝利を挙げ、準決勝にも進出した。しかし、2019年末の豊橋で落車以降は復帰が叶わず、S1格付けのまま引退となった。
【編集部の独り言】昨年9月に引退の報を聞いた時はまさに青天の霹靂。落車のケガがそんなに重かったのか…とただただ呆然だった。40歳を目前にG1初勝利を挙げ、この後も渋く活躍を示していくんだろう、と思った矢先の無念のリタイア。ネットを探しても引退後の情報が出回っておらず、どうしているのだろうと思うばかりだ。
黒川茂高(滋賀97期、12/23引退)
身長183センチ、体重120キロ。元レスリングの日本チャンピオンで、その圧倒的な肉体から「競輪界のラオウ」の異名で恐れられた。競輪では強靭なパワーを武器に徹底先行で活躍し、通算優勝回数は18回を数えたが、近年はケガの影響でレースに復帰することすら叶わず、A2格付けのまま引退となった。
【編集部の独り言】競輪界の太ももナンバーワンとしても知られる黒川ブラザーズの兄・茂高選手。ペダル漕ぐ内に自転車そのものを破壊するんじゃないか?と思わせるほどのパワーで鳴らし、ハマった時の先行力はS級上位でも優に通用するものがあった。しかし、晩年はレースを見ることも叶わずフェードアウト的に無念の引退。今後はその肉体を活かした職に就くのだろうか…?
まとめ
今回は2020年に引退した6名の選手をご紹介した。今回紹介した選手に限らず、引退した選手が残したこれまでの戦歴に感謝と敬意を表し、第二の人生も実り多きものとなることを願ってやまない。
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