2026年のガールズケイリンG1で、売上の前年割れが続いている。4月のオールガールズクラシックは35億0614万7500円で、2025年の38億5815万6000円から約9.1%減。昨日終了の女子オールスター競輪も31億6768万7000円となり、G1初開催だった2025年の34億8344万5400円から、こちらも約9.1%減となった。

数字だけを切り取れば「ガールズケイリンG1の勢いが落ちてきた」と映る。ただ、過去数年の推移や2026年の開催条件まで見れば、現段階で悲観する必要はない。むしろ今年の売上減は、開催日程や男子グレードレースとの競合、2025年の好調の反動など、複数の要因が重なった結果と考えるべきだ。

昼夜G3開催が売上減に影響

オールガールズクラシックの売上は、2023年が30億3670万3700円、2024年が30億1413万9100円だった。それが2025年には38億5815万6000円まで急増している。前年比約28%増という伸びは非常に大きく、2026年の35億0614万7500円は前年から減っているとはいえ、2023、24年と比較すれば依然として5億円近く高い水準にある。2026年が極端に悪いというより、2025年がかなり良かったと見る余地が大きい。

さらに2026年大会では、日中に名古屋G3が開催されていた。昼間に男子G3を購入し、その後ナイターの女子G1まで続けて購入するとなれば、ファンの資金にも時間にも限界がある。2025年のオールガールズクラシック開催期間には同時開催の男子G3がなかっただけに、この差は小さくない。

女子オールスター競輪についても似た事情がある。2025年34億8344万5400円から2026年31億6768万7000円への約9.1%減となったが、今年は昼間に和歌山G3が組まれていた。ただし興味深いのは、その和歌山G3も売上目標に届かなかったことだ。

つまり「和歌山が佐世保の売上を奪った」という単純な食い合いではない。日中の男子G3も、夜の女子G1も伸びなかった。2026年のこの週末そのものが、競輪ファンの購入資金を集めにくい条件だった可能性を考える必要がある。

前後日程の難しさも影響

加えて日程も難しかった。2026年女子オールスターは8月7日から9日まで。そのわずか2日後、11日からは松山で男子のオールスター競輪G1が始まる。競輪ファンにとってオールスターは屈指のビッグレースだ。直前の週末に女子G1があっても「松山まで資金を残しておこう」と考える人がいても不思議ではない。

2025年の女子オールスターはG1としての第1回開催でもあった。「女子オールスターがG1になった」という新鮮さもあり、初年度ならではの注目が集まった。その反動まで含めれば、2026年の約9%減は決して異常な落ち込みではない。

パールカップは売上増

また、2026年パールカップは16億0252万2400円を売り、前年13億6623万0400円から約17.3%増で売上は大きく伸びている。

このパールカップの数字は重要だ。2023年13億3827万7300円、2024年12億7833万7800円、2025年13億6623万0400円、そして2026年16億0252万2400円。ガールズG1そのものへの需要が急速に失われているなら、この伸びは説明しにくい。

パールカップは男子の高松宮記念杯と同じ岸和田で行われる。男子G1を楽しんでいるファンが、その流れのまま女子G1にも参加できる。同一開催の中に女子G1が存在することの強さを示す数字ともいえるだろう。

判断は女子王座戦を見て

だからこそ、次の大きなポイントになるのが11月の競輪祭女子王座戦だ。

女子王座戦の売上は2023年14億8952万4700円、2024年13億8373万7600円、2025年17億1884万2000円。2026年も男子競輪祭と同じ小倉で開催される。別場の男子G3と昼夜で競合するオールガールズクラシックや女子オールスターとは条件が異なる。

ここで2025年に近い17億円前後を維持、あるいは上回れば、2026年春夏の売上減は「ガールズG1人気の低下」というより、日程や開催構成による影響だったとの見方が強くなる。逆に女子王座戦まで大きく前年を割り込むなら、そこで初めてガールズG1全体の購買力について本格的な検証が必要になる。

ガールズケイリンG1は2023年に本格的なG1体系が始まったばかりだ。男子のG1と比較すれば、まだ歴史もブランドも作っている途中にある。1、2開催の前年比だけを見て成功、失敗を決める段階ではない。

売上はもちろん重要だ。しかし新しく作ったカテゴリーを育てるには時間も必要になる。運営側は魅力ある開催を作り続け、選手は走りで価値を高める。そしてファンにできることはシンプルだ。

買い、支え、そして待つ。

数字が少し下がったからといって、すぐに「ガールズG1は駄目だった」と結論付ける必要はない。2026年の答えを出すのはまだ早い。まずは11月、小倉の女子王座戦。その売上が、現在のガールズケイリンG1の本当の立ち位置を教えてくれるはずだ。