2026年7月2日から5日まで、小松島競輪場で開設76周年記念G3「阿波おどり杯争覇戦」が行われる。

今年の小松島記念は、S級S班から古性優作、郡司浩平、嘉永泰斗が参戦。そこに地元・徳島の犬伏湧也、小倉竜二、太田竜馬、阿竹智史、山形一気、久米康平、さらに若手の室井蓮太朗、久田裕也、小川三士郎らが加わり、地元勢の層はかなり厚い。

小松島は400mバンクで、見なし直線は長め。カントはやや緩く、海に近いため風の影響も受けやすい。逃げ切り一辺倒というより、早めに動いたラインを最後に差し・マーク勢が捕らえる展開も多い。地元勢がどこまで主導権を取り、番手・3番手の選手がどれだけ仕事をできるかが、シリーズ全体の鍵になりそうだ。

近年の阿波おどり杯は、松浦悠士、犬伏湧也、西田優大と中四国勢が存在感を示している。今回も「古性中心」の構図ではあるが、地元・中四国勢が包囲網を敷けるかが最大の見どころだ。


S級S班紹介

古性優作

シリーズの中心は、やはり古性優作だ。直近の高松宮記念杯を制し、日本選手権に続くG1連覇。内容も安定感も抜けており、今の競輪界で最も崩れにくい選手と言っていい。

近畿の機動型が手薄な今節は、自力主体の組み立てになる可能性が高い。それでも古性は位置取り、仕掛けのタイミング、勝負どころの反応が抜群。単騎に近い形でも自らレースを作れるため、展開に左右されにくい。小松島の長い直線でも、最後まで踏み切る総合力がある。

郡司浩平

郡司浩平は、古性に対抗できる数少ない総合型。高松宮記念杯決勝の落車で状態は気になるが、底力は疑いようがない。

南関東には青野将大、野口裕史、和田健太郎ら連係できる選手がいる。青野や野口が勝ち上がれば番手戦、自ら前で戦うなら捲り・自在戦。どちらでも勝負できるのが郡司の強みだ。

嘉永泰斗

嘉永泰斗は、スピードと捲りの破壊力なら今節でも最上位級。近況も捲りに徹し連対を量産している。G3戦では常に優勝候補に入る存在で、展開がはまった時の一撃は古性、郡司にも見劣りしない。

課題はG1級での勝負どころの安定感だが、今節は九州勢に小川勇介、伊藤颯馬、青柳靖起、松岡貴久らがそろう。嘉永が自力で流れを作り、九州ラインが機能すれば、決勝でも十分に勝機がある。


S級1班上位選手紹介

北日本

北日本は山崎芳仁と大槻寛徳のベテラン勢が軸。山崎は年齢を感じさせないタテ脚があり、混戦での捲り差しは今も怖い。大槻は番手戦での安定感が魅力で、北日本の若手機動型が勝ち上がれば存在感を増す。

機動型では大川剛に注目。直近の内容は積極性があり、先行・捲りの両面で見せ場を作れている。S班や地元勢相手にどこまで主導権を握れるかがポイントになる。

関東

関東で最も状態が良く見えるのは鈴木竜士。自在性が戻っており、追い込みだけでなく自力も使える。連対面の安定感も高く、準決以降で流れに乗れば決勝進出まで十分ある。

坂井洋も怖い存在だ。近況は勝ち切る脚があり、捲りのスピードはG3なら上位。古性や郡司より人気を落とすようなら、穴で狙う価値は高い。杉森輝大、雨谷一樹も関東ラインを支える存在で、鈴木・坂井の後ろを固める形なら連絡みがある。

南関東

南関東は郡司を中心に、青野将大と和田健太郎が鍵を握る。青野は先行・捲りの迫力があり、南関ラインの先頭を任されれば一気にレースを動かせる。小松島は直線で差される展開も多いが、青野の先行力なら押し切りも十分。

和田は実績豊富な追い込み型。郡司や青野の後ろで脚をためる形になれば、最後の直線でしぶとく伸びる。南関が上位独占を狙うなら、和田の仕事が重要になる。

中部・近畿

中部では村田祐樹が面白い。バックを取る競走が多く、主導権型としての存在感は大きい。小松島は風の影響もあり、先行選手には厳しい面もあるが、早めにラインを出し切れれば粘り込みがある。

坂口晃輔は中部の追い込み軸。村田や川口聖二の仕掛けに乗れば、直線での伸びが期待できる。

近畿では古性以外なら岸田剛。若手機動型として勢いがあり、古性と連係できれば大きなチャンス。古性の前を回る構成になれば、シリーズの流れを左右する存在になる。中井太祐は混戦でのタテ脚が魅力で、準決の穴候補に入れておきたい。

中四国

中四国は今節最大の注目地区だ。まずは松浦悠士。S班ではないが、実績・レース運びは依然トップクラス。小松島は3年前の73周年を制しており、地元勢と別線でも連係でも戦える自在性がある。

地元の中心は犬伏湧也。今年の高松宮記念杯決勝でも3着に入り、地元記念では当然主役級。カマシ・捲りの破壊力は今節屈指で、早めに仕掛けて地元ラインを引き出せるかが焦点になる。

小倉竜二は地元の精神的支柱。犬伏、太田、久米らの後ろで仕事をする形なら、最後の直線で必ず存在感を出す。阿竹智史、山形一気も地元ラインを厚くする選手で、勝ち上がりで徳島勢がどれだけ残るかがシリーズの鍵だ。

西田優大は前年覇者。松浦との広島連係が決まれば、中四国のもう一つの強力ラインになる。石原颯も自力で勝負でき、徳島勢と別線になっても侮れない。

九州

九州は嘉永泰斗を支えるメンバーがそろった。小川勇介はマーク戦で堅実。嘉永の後ろを回る形なら、上位戦でも車券圏内に入る力がある。

伊藤颯馬は追加参戦ながら、自力自在に動ける貴重な存在。嘉永と別線になる可能性もあるが、勝ち上がれば九州の作戦の幅が広がる。青柳靖起は積極性があり、ラインの先頭で動けるタイプ。吉本卓仁、松岡貴久も経験豊富で、九州勢は組み合わせ次第で波乱を呼べる。


S級2班の地元徳島勢

久田裕也

久田裕也は、地元S2勢の中でも先行・捲りのバランスが良い。自力で動けるため、一次予選から十分に勝負になる。地元上位勢と連係できれば、番手に犬伏や小倉が付く可能性もあり、見せ場は多そうだ。

室井蓮太朗

室井蓮太朗は、地元若手の中で最も勢いを感じる一人。自力の破壊力に加えて、近況はヨコの動きも強気で連対面の安定感もある。S1相手でも通用する脚はあり、勝ち上がって地元ラインの一角に入れば、準決でも面白い。

小川三士郎

小川三士郎は若さと勢いが魅力。まだ粗さはあるが、思い切った仕掛けでレースを動かせる。地元記念の大舞台で経験を積むだけでなく、展開次第では一発もある。特に一次予選、二次予選では積極策に注目したい。


総合展望

優勝候補の筆頭は古性優作。直近の充実度、実績、総合力を考えれば、今節も中心視は当然だ。対抗は郡司浩平と嘉永泰斗。郡司は小松島での好走歴があり、南関ラインの厚み次第では古性を崩せる。嘉永は捲りの破壊力で一発を秘める。

ただし、今節のテーマは「地元徳島勢がどこまで包囲網を作れるか」。犬伏湧也が前で風を切り、小倉竜二、阿竹智史、山形一気、太田竜馬らが後ろを固める形になれば、地元勢の優勝も十分に現実味を帯びる。

さらに松浦悠士、西田優大を含めた中四国勢は、近年の阿波おどり杯で結果を出してきた地区。古性を中心に見つつも、車券的には中四国勢の結束と、地元勢の勝ち上がりを重視したい開催だ。

決勝想定メンバー

選手名登録地期別競走得点
古性優作大阪100120.51
郡司浩平神奈川99116.80
嘉永泰斗熊本113116.26
松浦悠士広島98116.14
犬伏湧也徳島119115.14
鈴木竜士東京107115.03
坂井洋栃木115111.74
小倉竜二徳島77110.33
青野将大神奈川117109.41