一般財団法人日本サイクルスポーツ振興会(JCSPA)とは
一般財団法人日本サイクルスポーツ振興会(以下JCSPA)は、「自転車競技を日本のメジャースポーツに」をモットーに、国内外の自転車関係者と連携しながら自転車競技の支援や実施、自転車文化の醸成にいたるまで、自転車競技の振興のために様々な活動をしている団体。その事業内容は自転車競技大会の開催に留まらず、多岐に渡っている。
JCSPAの設立趣旨
公式サイト(https://www.jcspa.or.jp/)の「財団設立趣旨」を基に作成。
サイクルスポーツを日本のメジャースポーツ・文化に
日本の自転車を取り巻く環境は飛躍的に向上しており、通勤・通学や日々の運動に、様々な役割を担っている。しかし、自転車競技の競技人口は、他のスポーツに比べるとまだまだ少ない。若年層への普及・世界的な選手を育成するには、大胆な取り組みが必要である。
財団設立の趣旨
自転車競技の実施・普及・強化には多額の資金が必要となる。1995年に設立された日本自転車競技連盟(JCF)は自転車競技の普及・強化に取り組んでいるが、人材や財源の確保には限界がある。また、サイクルスポーツの普及のためには、自転車の魅力や社会的役割を繰り返し発信していく必要がある。それらの役目を担うために設立されたのが、このJCSPAである。
競輪・トラック競技のトリプルミッション
自転車競技の普及には、「勝利」「普及」「資金」の3つの柱が不可欠。勝つことによって人気が出て資金が集まる⇒資金を強化や普及につなげる⇒普及によって競技人口が増えて強い選手が輩出できる、というサイクルである。しかし、これまでのギャンブルとしての競輪では、アスリートやスポーツという側面に焦点が当たることはなく、その収益も自転車競技の普及・強化に効果的に活用されているとは言えなかった。
競輪においてトリプルミッションを達成するためには、①競輪場をサイクリストが利用できるようにする、②サイクルスポーツの拠点とする、③250mバンクで国際規格のレースを実施することが必要である。また、昨今の競輪選手の世界的活躍、千葉競輪場の250mバンク建設など、自転車競技にプラスに働く要素が増えてきている。
自転車競技全体で見たトリプルミッション
競輪場のトラックを利用するだけでは、多様な自転車競技の普及には十分とは言えない。競技人口を増やすには、幼少期から自転車に慣れ親しむ機会を増やすべきである。
ヨーロッパでは、幼少時からBMXやマウンテンバイクと言ったオフロードバイクに親しみ、自転車の操作技術やバランス感覚を養っている。また、派手なジャンプや技が見どころのオフロードバイクに触れることで、子供に「もっと自転車を楽しみたい」という気持ちが生まれ、自転車競技に参加する土台が形成される。
競輪と自転車競技全体を融合させる
上記のトリプルミッションを達成するためには、オフロードバイクの他、身近な場所で練習でき、なおかつ大会などで人を集めやすいロードバイクやBMXフリースタイルの活用も有効である。
日本の強みは、競輪事業によって自ら資金を稼ぐことが出来る点である。その資金をサイクルスポーツ文化の醸成、自転車競技の普及・強化に使うことで、競技人口の増加・選手のレベルアップに繋がる。また、自転車競技と競輪が連携を強めることで、若い世代のファンが競輪場へ足を運ぶようになる。
JCSPAの事業内容~3本の柱~
JCSPAの事業は、主に環境整備、競技普及、社会貢献の3本の柱から成り立っている。
環境整備
・自転車を安全に楽しめる場所の確保
・自転車競技に気軽に参加できる仕組み作り
・競輪場のサイクルパーク化
競技普及
・自転車競技選手のブランディング
・自転車競技設備の整備
・競技大会の実施や後援
社会貢献
・スポーツを通じた青少年の育成
・地域とのつながりによる地域貢献
・自転車マナーの浸透や安全の啓蒙
・自転車文化の醸造
競輪歴15年(みんなの競輪チーム 所属)
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