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【レビューPIST6 2023⑥】木村皆斗が最多タイの5V

PIST6 2023 ラウンド6は、5月17日(水)に最終日が行われた。
決勝戦にはタイムトライアル全体1位の荒川仁、前回初出場で完全優勝を決めた東矢圭吾、これまでに4Vの木村皆斗や、2Vの藤井昭吾など実力者が順当に勝ち上がりを決めた。

実力伯仲の好メンバーが出揃った中、果敢に逃げた木村が鮮やかな逃げ切り勝ちで最多タイとなる5度目の優勝を飾った。2着には好ポジションをキープした藤井が入り、3着には決勝初出場の橋本が食い込んだ。

決勝戦のスタートポジションは先頭から荒川-橋本凌汰-木村-大矢将大-藤井-東矢。残り3周でペーサーが外れると、藤井が上昇してインを切る。その動きを追った木村が残り2周半で先頭に立つと、徐々にペースアップ。2番手は内に藤井、外に東矢がへばりついて、3番手も内に荒川、外に大矢の形で最終周回に突入。藤井、東矢、更には強引に外へ持ち出した荒川も踏み込むが、マイペースで逃げた木村が後続の追撃を振り切って力強くゴールを駆け抜けた。

「最悪のコース順だと思ったけど、たまたま逃げられる展開でした。藤井さんが切ったので、その上を叩けば東矢さんや荒川さんを後方に置けるかなって思っていました。5度目の優勝はラッキーです。決勝戦が今シリーズの4走の中では一番手応えが良かったです」

 木村は現行競輪では今期から初めてS級に昇級し、グレード戦線でも活躍中。PIST6では最多タイの5度目の優勝を飾り、二刀流レーサーとして更なる飛躍が期待される。次節は5月23日~25日の函館競輪に出走予定。PIST6で優勝した勢いそのままに現行競輪でもS級初優勝を目指す。

『若手レーサーが躍動』
また、今シリーズはデビュー3年以内の若手レーサーの活躍が目立った。昨年プロとしてデビューしたばかりの121期の東矢圭吾は順当に3連勝で決勝戦に進出し、東矢と同期の地元ホープ荒川仁は準決勝こそ2着だったが、タイムトライアル1位の実力を発揮してしっかりと決勝の舞台へ勝ち上がった。2日目ナイトの順位決定戦Bでは119期の久保光司が11度目のPIST6参戦でようやく初勝利を手にし、同じく119期の橋本凌太は3度目の出場で嬉しい初優出と表彰台入り。117期の水森湧太は順位戦からの補充参戦ながら2連勝で締めくくった。将来性豊かなスター候補達の今後にも注目だ。

                        ©株式会社日刊プロスポーツ新聞社

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