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【レビュ― PIST6 2023③】伊藤信が完全Vで復権を果たす


PIST6 2023 ラウンド3は、4月23日(日)に最終日が行われた。決勝戦には3名の選手が無傷で勝ち上がり、PIST6での実績ある選手達が顔を揃えた。実力者同士で繰り広げられた激戦は、残り半周からまくった伊藤信が完全Vを達成した。2着には切り替えた佐藤友和が続き、3着には皿屋豊が逃げ粘った。

決勝戦のスタートポジションは先頭から佐藤友和-荒川仁-伊藤信-皿屋豊-相川永伍-志智俊夫。レースは残り3周半で志智が進出を開始してペーサーが退避するとインを切った。相川が残り2周半でさらにその上を切ると、その動きを追った皿屋が相川を叩いて先行態勢に入る。伊藤は残り2周でスパートした荒川を追走し、残り半周で車を外に持ち出す。最後は力強くまくり上げると、直線で逃げる皿屋を捕らえて先頭でゴール線を駆け抜けた。

「久々だし、初優勝ぐらいの感じで嬉しい。(決勝を振り返って)志智さんが切るのは想定内だったけど、皿屋さんがあんなに早く行くとは思わなかった。荒川君より先に仕掛けたかったけど、早めにレースが動いてしまい難しかった。最後は2センターぐらいで届く感触はあった。(シリーズを振り返って)今回は優勝を考えずにタイムトライアルの数値を意識してきた。去年の後半は体調を崩して力強さがなかったけど、徐々に状態も上向いてきた。セッティングを一年前の状態に戻したのも良かったと思う。この優勝をきっかけにして次も頑張りたい」
 
 PIST6を第一線で牽引してきた伊藤信。2nd Quarter ラウンド4で4連続Vを飾り、その後は悔しい結果が続いていたが、今節で完全復活を果たし最多タイとなる5Vを達成した。この優勝が今後の起爆剤になりそうで、次回は前人未踏の6Vに挑む。

『S級選手が意地を見せる』
また今節はS級選手が奮闘し結果を残した。G1覇者の稲垣裕之は巧みな立ち回りを披露して1次予選を勝利し、続く2次予選でも連対。清水一幸は決勝進出こそ逃したが、順位決定戦での1勝を含む3度の連対と安定感のある競走を披露。伸び盛りの長田龍拳は2次予選で優勝実績がある鈴木浩太を差し、初日は振るわなかった大矢将大と三浦雄大はそれぞれ最終日の順位戦で勝ち星を挙げた。S級の荒波に揉まれる実力者達が力を見せた。

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