寛仁親王牌2日目振り返り
激闘を繰り広げている「第29回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」は2日目が終了。意地がぶつかり合った二次予選を中心に振り返る。
メインレースのローズカップは早めに抑えた清水裕友に郡司浩平が襲い掛かり、打鐘から猛烈な先行争いに。振り切った清水の番手から松浦悠士が抜け出しにかかるところへ捲り上げたのが新田祐大。ゴール前はこの両者の接戦となったが、わずかに新田が松浦を抑えて先着を果たした。人気を集めた脇本雄太は最終バック9番手に置かれ、捲ったが4着に敗れた。
二次予選Aの11Rは吉田拓矢の先行に乗った平原康多が最終バック、満を持しての番手捲りで快勝。しかし、地元の木暮安由は内側追い抜きにより痛恨の失格(2着入線)。山田庸平―園田匠の九州勢が2,3着に入った。10Rは打鐘過ぎ4コーナーで2名が落車する波乱の展開も、主導権を奪っていた新山響平―佐藤慎太郎の人気両者は難を逃れ、最終的には佐藤が新山を差し切ってのワンツーフィニッシュ。9Rも深谷知広―浅井康太の人気両名が主導権を奪い後続を完封。中部勢からはこの2名のみが準決勝へ進んだ。
二次予選Bの8Rは激しいつばぜり合いの末、最終4コーナーで4名が落車する壮絶な展開。1着入線の古性優作が失格となり、外を伸びた東口善朋が繰り上がって1着となった。7Rは逃げた松井宏佑の3番手から小川真太郎が捲り、あわや大金星かという所へ飛んで来たのが渡邉一成。直線だけで前を呑み込んだ。6Rは打鐘から主導権を奪った取鳥雄吾が、後ろのもつれを尻目にまんまと逃げ切り勝ち。展開を味方に付けて準決勝進出を果たした。
寛仁親王牌3日目・準決勝予想
いよいよ開催も佳境を迎える準決勝の展望へと移る。
10R
印 | 番 | 選手名 | 登録地 | 競走得点 | 年齢 | 期別 | 今回成績 |
× | ① | 郡司浩平 | 神奈川 | 116.34 | 30 | 99 | ❷❾ |
▲ | ② | 守澤太志 | 秋田 | 113.94 | 35 | 96 | ❷❸ |
③ | 村上義弘 | 京都 | 111.31 | 46 | 73 | ③② | |
〇 | ④ | 新山響平 | 青森 | 111.22 | 26 | 107 | ❸② |
△ | ⑤ | 和田健太郎 | 千葉 | 113.45 | 39 | 87 | ❹③ |
⑥ | 椎木尾拓哉 | 和歌山 | 110.16 | 35 | 93 | ②③ | |
⑦ | 小倉竜二 | 徳島 | 113.57 | 44 | 77 | ❻② | |
⑧ | 太田竜馬 | 徳島 | 110.28 | 24 | 109 | ①④ | |
◎ | ⑨ | 新田祐大 | 福島 | 120.33 | 34 | 90 | ❺❶ |
東北勢の並びは当然④新山響平―⑨新田祐大―②守澤太志。過去ワンツーが決まった経験は皆無の④新山と⑨新田だが、前橋は先行選手を残すのには絶好の舞台。④新山もいつまでも先輩の引き出し役ではいられないだろう。⑨新田が上位独占へ向けてしっかり援護すると見た。⑨④、⑨②が本線。
最大のライバルももちろん、①郡司浩平。昨日こそ先行争いに敗れて大敗したものの、積極的な動きはいつも以上に光っている。G1準決勝は今年高松宮記念杯・オールスターと相次いで失敗に終わっている”鬼門”だが、3度目の正直となるかどうか。⑤和田健太郎との連携でワンツーを狙う。①⑤、⑤①、①⑨、⑨①が逆転。
別線は厳しい勝負。⑧太田竜馬はG1準決勝の厚い壁を打ち破るには、もう一皮むけてほしい印象。⑦小倉竜二を連れてどこまで展開を乱せるか。③村上義弘は地力で突破するにはあまりにも厳しく…。
予想信頼度:B
11R
印 | 番 | 選手名 | 登録地 | 競走得点 | 年齢 | 期別 | 今回成績 |
× | ① | 諸橋愛 | 新潟 | 117.08 | 43 | 79 | ❶❼ |
◎ | ② | 松浦悠士 | 広島 | 116.88 | 29 | 98 | ❹❷ |
▲ | ③ | 深谷知広 | 愛知 | 115.13 | 30 | 96 | ①① |
④ | 園田匠 | 福岡 | 111.95 | 39 | 87 | ②③ | |
〇 | ⑤ | 平原康多 | 埼玉 | 113.11 | 38 | 87 | ❻① |
⑥ | 取鳥雄吾 | 岡山 | 107.12 | 25 | 107 | ④① | |
⑦ | 村上博幸 | 京都 | 111.31 | 41 | 86 | ❽④ | |
⑧ | 橋本強 | 愛媛 | 110.38 | 35 | 89 | ②④ | |
△ | ⑨ | 山田英明 | 佐賀 | 116.20 | 37 | 89 | ❶❻ |
機動力上位は③深谷知広と⑥取鳥雄吾だが、中四国勢が3車のラインで厚みを増し、展開を有利に運べそう。②松浦悠士が、ここは早めの番手捲りも辞さない構えで抜け出すだろう。地力最上位の⑤平原康多が続く②⑤、⑤②が本線。⑤平原が早めに巻き返して前を呑み込めば、①諸橋愛との⑤①。
③深谷は今シリーズ唯一連勝で勝ち上がってきており、動きが冴えわたっているのは百も承知。しかし、先日の共同通信社杯初日大敗がどうしても脳裏に浮かぶ。ましてや今回は前橋バンク、しかもG1の準決勝だ。8番手に置かれてしまうと…という不安感は拭えない。もちろん、中四国勢が掛かりきる前に前に出てしまえば好勝負は必至だが。③②、②③、③⑤、⑤③が逆転。
混戦になれば⑨山田英明―④園田匠の九州勢に出番が回ってくるが、そこまで激しい展開になるかどうか?このあたりは、オッズとの相談で魅力があれば押さえても、という程度か。
予想信頼度:C
競輪歴15年(みんなの競輪チーム 所属)
最新記事 by 競輪歴15年(みんなの競輪チーム 所属) (全て見る)
- 【新競輪・PIST6】本日の予想情報 - 2024年9月30日
- 競輪のルール編~後編~分かりにくい失格もこれを読めば解決! - 2024年9月18日
- 競輪のルール編~前編~分かりにくい失格もこれを読めば解決! - 2024年9月17日