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四日市競輪G3「泗水杯争奪戦」決勝戦結果&回顧

四日市競輪G3 決勝戦結果

四日市競輪G3「泗水杯争奪戦」は今日決勝が行われ、福島78期の佐藤慎太郎が優勝した。佐藤は今年G3初優勝、通算では9回目。2着には平原康多、3着には坂口晃輔が入った。払戻金は2車単が①③で640円(2番人気)、3連単が①③⑤で7,020円(24番人気)。

決勝戦回顧

初手は⑧宿口③平原①佐藤―②浅井―⑤坂口⑥志智⑦松浦⑨北津留④稲垣。赤板で⑦松浦が上昇し、単騎の3名が前へ出る。更に④稲垣がインを切ったところへ、打鐘手前から⑧宿口が一気にカマシて先行態勢。②浅井は最終ホームから追い上げ、更に前の関東勢へ迫る。一時は前を呑み込む勢いだったが、③平原が番手捲りで応戦し②浅井は不発。⑦松浦も最終2センター外に振られて前に届かず。直線は①佐藤③平原を捕らえて1着。3着には切り替え追い込んだ⑤坂口が入った。

平原康多、浅井康太、松浦悠士と輪界トップ選手の力比べ。見ごたえ十分のせめぎ合いを最終的に制したのは、さすがの決め手を見せた佐藤慎太郎だった。

枠番通りに佐藤が前を取り、主導権を最も奪いたい宿口陽一が前受けとなる展開。単騎となった3選手が総じて後ろとなったことで、その3人の一番前、7番手に付けていた松浦が先端を拓く展開となった。単騎の3名が赤板でインを切り、浅井が中団へ。ここで冷静だったのがすぐに後ろに引いた宿口。もともと捲りが主戦法の選手だけに、前を取ってからの捲り・カマシの方法は心得ていた。宿口からすれば、いつもは最終ホーム以降としていた巻き返しのタイミングを、打鐘前後にスイッチすれば良いだけの展開。引いて即座に巻き返し、後ろの平原を競らせること無くすんなりと主導権を奪った。この宿口の冷静さが、人気両者のワンツーに貢献したと言っても良い。

一方で、一旦は後方になった浅井も巻き返しが早く、最終ホーム4番手からさらに捲り上げた。このタイミングはほぼ完璧。捲り主体で航続距離が短い宿口のスピードが鈍りかけてきたところで前に襲い掛かり、一時は完全に東日本勢を呑み込む勢いで前に迫った。

しかし、ここからが平原の真骨頂。完全に並ばれてからの番手捲りで浅井の捲りを退ける。早目の主導権で平原自身もそれなりに脚を使っていたはずだが、もう一段上のギアを隠し持っていたのだ。ここに、今年記念4度優勝の底力を見た。

浅井を退け、更に外を回っていた松浦も最終2センターで外に浮き万事休す。あとは平原と佐藤の直線勝負となったが、そこは直線の長い四日市。幾多の別ラインの攻撃にも耐え抜き、平原の後輪にピッタリ張り付いていた佐藤がさすがの決め脚を発揮し、今年記念初優勝を飾った。

佐藤は意外なことにこれが今年初優勝。グランプリ覇者として迎えた今年はG1でもG3でも決勝にはほとんど顔を出していたが、優勝にはあと一歩届いていなかった。ここで一つ記念のタイトルを手にし、賞金的にもグランプリ出場はほぼ決定的なものに。精神的にも好状態で競輪祭、そして年末の平塚へ向かえるだろう。まだまだ若い自力選手には負けない”競輪伝道師”佐藤慎太郎の今後から目が離せない。

平原はもちろん、2着に敗れたものの負けて強しの内容。今回最も強いレースをしたのは、間違いなく平原だった。ここに来て状態はグンとよくなっている印象で、競輪祭へ向けて良いステップを踏めていると見て間違いない。

地元の浅井康太は見せ場を大いに作ったものの、あと一歩地元記念制覇には届かず。全盛期の動きと比べるとわずかに物足りなさが残るのは否めないが、SS復帰へ向けて悲観的ではいられない。まずは決勝進出へ向け、状態を更に上げたいところ。今回は苦戦を強いられた松浦悠士も、単騎戦でこのメンバー相手ではさすがに厳しかった。ラインが揃えば逆襲は必至で、次回競輪祭こそリベンジに燃えてくるだろう。

まとめ

佐藤慎太郎の優勝で幕を閉じた四日市記念G3「泗水杯争奪戦」。次回はいよいよ、グランプリ出場選手を決する一年最後のG1・「第62回朝日新聞社杯競輪祭」が11月18日(水)から小倉競輪場で開催される。本サイトでは、連日競輪祭直前特集と題し、読み応え十分の記事を提供する予定。どうぞお楽しみに。

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