KEIRINグランプリ出場選手紹介
KEIRINグランプリ2020に出場する9選手を一挙紹介。第7回は、デビュー19年目にして初のグランプリ出場を決めた苦労人・千葉87期の和田健太郎を特集する。
デビューからの経歴
目立たなかったA級時代~S級の舞台へ
デビューは2002年8月4日の弥彦競輪場。この時は①④⑨という成績だった。初優勝はデビューから1年経った2003年9月30日の弥彦競輪場。決して目立つ成績ではなかったが、2004年1月からS級の舞台に上がることになる。
しばらくは可もなく不可もなくという感じの成績で推移していたが、S級4期目に突入した2005年10月の四日市競輪場でS級初優勝。更に同年11月の伊東温泉では、渡邉晴智、紫原政文といったタイトルホルダーを撃破し2度目の優勝を飾る。翌2006年には東王座戦、ふるさとダービー、オールスターと特別競輪の舞台を踏み、少しずつ力を付けていった。
「そこそこ」止まりの8年間
しかしその後は、2007年~2009年にかけてF1で5回の優勝、2011年に1回優勝を果たすぐらいで、G1・G2にもたまに出場する程度の「そこそこ」のS級選手として2007年~2014年を過ごした。この間に、先行から自在、追い込みと戦法もシフトチェンジしていったが、「並のS1」レベルを超えることは出来ず、時間だけが過ぎていった。
2015年~、再びG1の舞台へ
和田が再びG1の舞台に帰ってきたのは2015年。松戸オールスターで、実に7年ぶりのG1正規斡旋を果たした(⑤④⑧)。この年はF1戦でも合計3度の優勝。止まっていた時が動き始めた。
翌2016年には名古屋日本選手権でG1初勝利を挙げると、ここから常時G1に参戦するようになる。更に2017年には、取手全日本選抜でG1初の決勝進出(6着)。超一流のメンバー相手にも決して引けを取らないレースぶりで、完全復調をアピールした。
その後もキャリアを重ね、2018年は平塚日本選手権でG1・2度目の決勝進出。この年も、6月函館でのG3初優勝を含む3回の優勝を飾り、千葉の実力派としての地位を確固たるものとした。
苦労人、ついに夢舞台へ
2019年の後半からは、和田の選手人生にとってのハイライトとなった。前橋寛仁親王牌、競輪祭、豊橋全日本選抜、福井ウィナーズカップ、和歌山高松宮記念杯と怒涛の特別競輪5連続決勝進出。特に、高松宮記念杯は逃げ切った脇本雄太に1/2車身と迫る惜敗だった。
すっかりG1決勝の常連となった和田は、グランプリ出場の懸かった競輪祭でも郡司浩平との好連携で決勝進出(7着)。2002年のデビュー以降19年目、39歳にしてついにグランプリへの切符を掴んだ。
決して派手な活躍を示すタイプではないが、30代中盤からここまでの進化を遂げる選手は、そうそう多くはない。長く地道に努力を重ねた19年間が、このような形で結実したのだろう。まさにグランプリは一世一代の夢舞台。全てを懸ける走りで、強敵たちに食らい付く。
競輪歴15年(みんなの競輪チーム 所属)
最新記事 by 競輪歴15年(みんなの競輪チーム 所属) (全て見る)
- 【新競輪・PIST6】本日の予想情報 - 2024年9月30日
- 競輪のルール編~後編~分かりにくい失格もこれを読めば解決! - 2024年9月18日
- 競輪のルール編~前編~分かりにくい失格もこれを読めば解決! - 2024年9月17日